【連動企画】夏に読みたいラノベ

【連動企画】夏に読みたいラノベ

お盆の時期ということで学生さんも社会人の方々も夏休みではないでしょうか。

そんなお休みにピッタリな「夏に読みたいラノベ」を紹介しようという企画です。

本企画は複数ラノベブログ連動企画となっております。

参加サイトは以下の豪華な面々です!

■夏鎖芽羽さん「本達は荒野に眠る」
http://blog.livedoor.jp/you1869/archives/1072227959.html

■ツバサさん「羽休みに娯楽を」
http://wing31.hatenadiary.jp/entry/2018/08/11/【連動企画】夏に読みたくなる作品

■アカマドさん「赤の魔道書」
http://yuugiou.link/archives/19448

■Vtuber 本山らのさん
https://www.youtube.com/watch?v=DYPUfkNQ1wQ&feature=youtu.be

■積読塔のラン/カガサキランさん「回るメロンパン」
http://mawarumelonpan.hatenablog.com/entry/2018/08/11/220000

企画立案者の夏鎖芽羽さんには、この場を借りて感謝の意を表させていただきます。

ラノベブロガーの端くれとしてお声をかけていただきましたこと感謝しております。

企画の概要

さて企画の趣旨である「夏に読みたいラノベ」ですが、何を持って「夏に読みたい」とするべきでしょうか。

「夏に読みたい」というキーワードから考えるに紹介する作品には何らかの夏らしい要素が必要であると私は思いました。

それでは夏らしい要素とは何かと考えた時、以下の5つの要素が思い浮かびました。

 1.直球ど真ん中ストレートのタイトルに夏が含まれる作品

 2.夏といえばひと夏の冒険、ボーイミーツガール作品

 3.夏といえば海、ヒロインたちの水着姿が楽しめる作品

 4.夏といえば暑さ。その暑さを吹き飛ばす寒気を感じるホラー作品
 
 5.夏といえば暑さ。その夏の暑さすら超越する熱い作品

この5つの要素一つにつき、一作品ずつ紹介をしていこうと思います。

夏に読みたいラノベ 一覧

タイトルに夏が含まれる作品

タイトルに夏が含まれる直球ストレートな作品でお勧めするのは『夏季限定トロピカルパフェ事件』になります。

夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)
米澤 穂信
東京創元社
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『古典部シリーズ』や『太刀洗シリーズ』で有名な米澤穂信先生の描く『小市民シリーズ』の第2作目です。

狐<探偵>である主人公の小鳩 常悟朗と狼<復讐者>であるヒロインの小佐内ゆきは自分たちの正体を隠すために互換関係を結んでいます。

そんな狐と狼の二人が日常の中で出会った謎を解き明かしていくハートフルストーリーです。

本作は連作短編に形式になっており、各編はそれぞれで事件と謎解きは完結しています。

本作の全体を通してみると、その短編である各編が長編の1章となっており、その短編ごとに描かれた些細なことが本編での大きな伏線となっています。

一度目は各編をそれぞれ楽しみ、二度目は各編を長編の中でどういった意味があったかを追ってみると面白く読めるのでないでしょうか。

本作を読んでみますと互いの正体を隠す互換関係のはずが、互いがいるからこそ本性をより強い形で出してしまっている関係になってるように思えますね。

互換関係の破たんを互いに認識することで、二人の関係が変わらざるを得ない流れは読んだ当時に衝撃を受けた覚えがあります。

夏という季節、スイーツというワードから感じられる爽やかさや甘さを吹き飛ばすクライマックスでの狐の謎解きと、それに応じる上回る狼の解説は必見です。

本作は小市民シリーズ二作目ですので出来ればシリーズ一作目の『春期限定事件』を読んでからが望ましいです。

春期を読み夏季を読めばおのずと秋季限定が読みたくなるでしょうし、気付けば小市民シリーズのファンになること確定です。

秋季まで読んでいただけるとヒロインである小佐内ゆきのすばらしさと恐ろしさがより分かると思います。

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)
米澤 穂信
東京創元社
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秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)
米澤 穂信
東京創元社
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ボーイミーツガール作品

ひと夏の冒険、ボーイミーツガールが楽しめる私お勧めの作品といえば『夏の魔術』です。

夏の魔術 (講談社文庫)
夏の魔術 (講談社文庫)

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田中 芳樹
講談社
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※タイトルに夏が入っており上記項目と被っていますが、そこはスルーでお願いします!

銀河英雄伝説、アルスラーン戦記、創竜伝と有名人気シリーズを数多生み出した田中芳樹先生の描いた作品の一つです。(そういや創竜伝って続刊の話全く聞かないな、、、)

上記作品に比べて知名度が低いのですが、『夏の魔術』は個人的に大好きなシリーズですね。

物語の内容は「夏休みに一人旅に出た主人公の耕平が、旅先で知り合ったヒロインの来夢を始めとした複数人とともに謎の洋館に閉じ込められてしまい事件に巻き込まれていく」というオカルト系の冒険作品です。

耕平にも来夢にも飛びぬけて凄い力や能力はありませんが、機転と勇気、互いを想う気持ちで危機に対処していくところがいいですね。

事件に巻き込まれた耕平が来夢を助けようと想い行動する理由は、来夢に対する好意なのですが、来夢が可愛すぎますからその動機と理由には納得ですよ。

いや、本当に来夢が可愛いんですわ。

自身の置かれた境遇に負けず真っ直ぐで純真な性格、周囲を慮り気遣いできるところ、耕平に対する好意とか全部健気に感じますし、そりゃ可愛すぎて好きになっちゃいますよ。

ふくやまけいこさんの挿絵の力で本当に来夢が可愛くて貴いです。

私が年の差ヒロイン(ヒロインが年下)にハマったことのルーツは本作品にあると言えますね。

ちなみに黒幕には動機を知りちょっと同情する部分もありましたが、来夢に手を出した時点でその軽い同情も吹き飛びましたね。

来夢に悪意あるとかギルティ過ぎて許されるわけありませんわ。

シリーズの1冊目となりますが、この1冊だけでも物語がまとまっていますしちょっと手に取って読んでみることにも適した一冊であります。

夏休みのひと時に読むのに適したおすすめの作品です。

この『夏の魔術』が楽しめましたら続刊の「窓辺には夜の歌」、「白い迷宮」も手に取っていただければと思います。

それぞれ「秋」と「冬」を舞台にしていますので、その季節に合わせて読んでもらえると趣があっていいのではないでしょうか。

夏、秋、冬を舞台にしていますので完結篇の春を舞台にした作品が待ち遠しいですね。

「春の魔術」?発売されている?

うーん何を言っているのか聞こえないですね。

早く完結編となる春を舞台とした作品を読みたいな!

って紹介した後に何なのですが、このシリーズ絶版しているみたいですね、、、

古本でご購入いただくか図書館で借りていただければ。

春の魔術 (講談社文庫)
春の魔術 (講談社文庫)

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田中 芳樹
講談社
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水着姿が楽しめる作品

ヒロインたちの水着姿が楽しめる作品としてお勧めするのが『私立三十三間堂学院 6巻』です。

私立!三十三間堂学院〈6〉 (電撃文庫)
佐藤 ケイ
メディアワークス
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いやいや流石に既刊13冊もでている長編シリーズの6巻を紹介するのはどうかなと自分でも思いましたが、好きなシリーズなのでねじ込んでしまいました!

完全に自己満足ですがいいよねっ!自分のブログだし(開き直り)

一応、『私立三十三間堂学院』の作品の概要を解説させていただきます。

突然の事故で両親を亡くし、親戚の女の子の家に同居することになった主人公 後白河法行。

そんな彼が転向した学校である三十三間堂学院は元々女子高であり、学院内で男性は後白河法行だけという状況です。

そんな舞台設定で主人公を巡って女の子たちが争わない訳は無くといった感じの学園ラブコメ物に分類される作品です。

ですが、そこは佐藤ケイ先生。

単純な学園ハーレム物では決してなく、ヒロインたちが後白河法行を落す(恋人にする)ために権謀術策をめぐらしたり、武力衝突して争ったりというのを楽しむ作品ですね。

あと後白河法行を主人公としていますが、作品的には彼を中心としたヒロインたちの群像劇という感じです。

ヒロイン同士の友情や友愛も楽しめますし、各巻のテーマとなっている内容は深く掘り下げて書かれているので情報量も凄いですよ。

因みにタイトルにもあります三十三間堂にちなんで、ヒロインたちは千手観音とその従属神、風神雷神をモチーフにして総数31人おります。

前置きが長くなりましたがこの『私立三十三間堂学院 6巻』では、全校生徒が臨海学校を行います

つまり百人以上の女生徒の水着姿が見られる訳ですよ!主要ヒロイン陣だけでも約30人ですからね、いろんな水着姿を見ることが出来ますよ。

といってもヒロイン陣が臨海学校内の行事である遠泳大会で優勝するために、陰謀をめぐらせたり作戦を練ったりする話がメインですね。

幾ら大会に勝つためとはいえ、海に入る前にガチンコで殴り合いをしたり海の中で相手をおぼらせたりと武闘派過ぎるところが本作品らしいです。

もちろん色っぽい場面もありますよ!

良久 須美の背中にサンオイル塗る場面や、エピローグでの至福に満ちた笑みを浮かべる千住 花音の姿は挿絵との相乗効果でかなりの破壊力です。

一風変わった学園ラブコメを読みたい方にお勧めなのでぜひ~

主人公の後白河法行がモテる理由に納得がいく魅力がありますし、なのに何故彼女が居ないのかという点にも納得のいく理由づけがされているので読んでいて不可解な疑問を抱くことは無いと思います。

水着のヒロインが多い作品という事で次点として考えていたのが『冴えない彼女の育てかた 10巻』でした

カラーイラストにヒロインズの水着姿があるから嘘ではないですしね!

その点を抜いても『冴えない彼女の育てかた10巻』は、私一押しの詩羽先輩メイン回ですから大のお気に入りの巻です。

詩羽先輩が見せた2つの涙、こちらもイラストとの相乗効果で破壊力抜群ですよ。

冴えない彼女の育てかた (10) (ファンタジア文庫)
丸戸 史明
KADOKAWA/富士見書房 (2016-07-20)
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寒気を感じるホラー作品

寒さを感じるホラーな作品として紹介するのは『断章のグリム』です。

断章のグリムI 灰かぶり (電撃文庫)
KADOKAWA / アスキー・メディアワークス (2013-08-28)
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こちらの作品はグリム童話を始めとした童話をモチーフとした怪異現象と対峙する物語です。

この作品の何が怖いって残酷描写や不気味な事件の描き方が半端ないところですよ。

シリーズ一作目である『断章のグリム 1巻 灰かぶり』では、サブタイトルに灰かぶりとあるようにシンデレラをモチーフとした事件が発生します。

シンデレラという童話を紐解いてオカルト的に解釈を行い、事件が起こった原因と元凶を推理していくのですが、発生した事件の不気味さと痛々しさが半端なく背筋が寒くなりますよ。

眼球への被害や血まみれの足を引きずる姿、鳥葬などの描写はグロ耐性ホラー耐性が無い読者にはかなりキツイかなと思います。

陰惨な事件であり、多数の被害者たちが登場しますが解決後の後味が悪くなり過ぎないところは、事件の最後にわずかながら救いを感じられるところにあるのでしょうね。

それと、主人公の白野蒼衣とヒロインの時槻雪乃が平穏な日常を捨てきってはいない点が救いにもなっているのだと思います。

本作の主要キャラクターたちは異形の能力を備えており、怪異と戦う力を持っているというところが作者の前作である『Missing』との差異となっています。

ただし、怪異と対峙する能力はあれども力でのゴリ押しでは解決できず、謎を紐解き怪異を倒すための術を見つけようとするところがオカルト作品として楽しめる内容だと思います.

残酷描写やグロ描写に耐性がある読者の方に涼しさをお届けするとてもメルヘンな作品ですよ。

誰よりも普通や平凡にこだわる主人公の白野蒼衣の存在の異端さが巻を増すごとにたのしめますので、ホラーやオカルト好きの読者の方に機会があれば読んで欲しいシリーズですね。

おまけ

当初はホラー作品として小野不由美先生のゴーストハントシリーズの一作である『悪霊の棲む家』を紹介しようとしていました。

ある程度お勧めの内容を書いたところでAmazonの作品ページへのリンクを確認したのですが、まさかの【絶版】でした。。。

流石に絶版作品を2作品(『夏の魔術』と『悪霊の棲む家』)も紹介するのはどうなのかと自戒いたしまして『断章のグリム』を紹介いたしました。

もしも、ホラー作品が好きな方がおられましたら古本屋や図書館で『悪霊の棲む家』を探して読んでみるのも良いかと思います。

できれば、『ゴーストハント』シリーズを読み終えたうえで読んでほしいですが、『悪霊の棲む家』単体でも楽しめるとは思いますよ。

ゴーストハント (1) 旧校舎怪談 (幽BOOKS)
小野 不由美
KADOKAWA/メディアファクトリー (2010-11-16)
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悪夢の棲む家 ゴーストハント(1) (ARIAコミックス)
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夏の熱さすら超える熱い作品

夏の暑さよりも熱い作品として紹介するのは『戦闘城塞マスラヲ』です。

【合本版】戦闘城塞マスラヲ 全5巻 (角川スニーカー文庫)
KADOKAWA / 角川書店 (2015-12-04)
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何が熱いかって主人公である川村ヒデオがとても素晴らしく、作品を読んでいて川村ヒデオの活躍に胸が熱くなるんですよね。

学歴やお金は当然なく、これといった才能もない無職のヒキニートである川村ヒデオがコンピュータウィルスの精霊であるウィル子と出会ったことから運命が一変します。

数多の異能力者や強者が入り乱れる大会『聖魔杯』に参加し、圧倒的各上の存在である強者たちを持ち前の目つきの悪さとハッタリ、機転と運の良さで乗り越えていきます。

ハッタリと勢いで勝ち抜いていくヒデオたちですが、数多の敵たちとの戦いや交流を通じてヒデオもウィル子も成長を遂げていきます。

数多の異能力者や強者たちが解決できない事象を、そんな力を持たなかった一般人のヒデオが解決する流れは圧倒的なジャイアントキリングであり下剋上であります。

ヒデオの下した決断と行為、そしてその行為によってもたらされた奇跡には胸が震えること間違いなしです。

ヒデオ自身の活躍は当然胸が熱くなるのですが、それ以外にもヒデオとかつて戦った戦友たちの助力とヒデオへの評価も熱いものがありました。

ヒキニートであり自身を何も持たざる者であると過小評価しているヒデオですが、かつて戦った戦友たちはヒデオの本質をハッタリだけとは思っておらず、ヒデオ以上にヒデオのことを評価しているところは本当に大好きです。

クライマックス前、ヒデオが決戦に間に合うように協力する戦友の姿は王道ゆえにとても熱かったですよ。

クライマックスの熱さと興奮は必見ですが、それ以外にも本作は見どころがいっぱいある良シリーズ作品であります。

自身が持つ運と機転で圧倒的強者に勝利していくさまは勘違い主人公作品として面白いですし、トーナメント中の一コマといえる息抜きエピソードはコメディとして笑えること間違いなしですよ。

中盤の山場である聖魔グランプリの勢いもクライマックスに勝るとも劣らない盛り上がりが楽しめます。

本作品以降の林トモアキ先生の作品は多かれ少なかれ本作の主人公 川村ヒデオの影響を受けているところからも本作の影響力の大きさを感じますね。

本作『戦闘城塞マスラヲ』は前5巻というボリュームですが、本作が放つ熱さ面白さは大人気長編シリーズに勝るとも劣らずであります。

一週間の夏休みならば読み始めて読み終えるのに丁度いいボリュームではないかと思いますので、ぜひぜひ本作を未読の方には手を出してほしいなと思います。

既読の方には再読していただい、あらためて停滞していた川村ヒデオが動き出すまでの軌跡を楽しんでほしいと思います。

終わりに

と言う訳で、私がお勧めする「夏に読みたいラノベ」はいかがだったでしょうか?

どの作品も私がお気に入りの作品ですので、この記事をみていただいたことで手に取ってくださる方が一人でもおられましたら嬉しいですね。

最新のライトノベル、今話題の作品という点からは離れておりますが、今売れている作品以外にも名作はいっぱいあるという点を周知する意味でも良かったのではないかなと自画自賛です(笑)

まあ、一部絶版となってしまっている作品もありますが、そこは図書館などの手段を使っていただければと考えています。

もしもこの記事を読んでくださった皆さんの中に、夏に読みたい・読んでもらいたいライトノベルがありましたらコメントで残していただけるとありがたいです。

他の企画参加者の方がどんな作品を紹介しているのかという点もとても楽しみですね

「夏に読みたいラノベ」という企画参加者側に裁量が大きく、それぞれの個性が現れる企画をしてくださった夏鎖芽羽さん、私と同じ様に企画に賛同して参加してくださった皆さんにこの場を借りて感謝をさせていただきます。

そして、この長い記事を最後まで読んでくださった皆様にも感謝の意を伝えさせていただきます。

ありがとうございました!

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