将国のアルタイル 21巻 感想 ネタバレ あらすじ

将国のアルタイル 21巻』のネタバレありの感想になります。

ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想になる前に注意書きをおいてあります。

ですので、未読の方やネタバレを見たくない方でも、そこまでは読んでいただいても大丈夫なはずです。

ほぼ年1回の楽しみとなっている『将国のアルタイル』の新刊の発売ですよ。

本当に発売が待ち遠しかったです。

掲載誌シリウスで連載分は当然読んでいますが、単行本としてまとめて読むと面白さが違う気がします。。

シリウスを読んで休載だとガッカリ感が半端ないですが、軍勢や背景の書き込みを考えると仕方ないのでしょうね。

あらすじ

トルキエの首都・金色の町を目指し、44000の兵をもって、泉の町突破を狙うレレデリク軍。この祖国存亡の危機に立った四将王は‘‘警告の鐘‘‘を保持し、死力を賭して迎え撃つ。数は大幅に劣ってはいるが、善戦する四将国軍。しかし些細な隙から均衡が大きく崩れ……!? トルキエ将国とバルトライン帝国、双方の命運を決する防衛戦の果てにバヤジットが下す決断とは!?

ネタバレなしの感想

今巻では、四将王軍対帝国侵攻軍の戦い決着と後始末、その後の金色の攻防戦の序盤に至るところまでが描かれています。

話数でいうと「107話 泉の谷攻防戦」から「112話 金色の町攻防戦」までの内容が掲載されています。

※単行本描き下ろしの帽子の話もあります。

現状(2018年9月18日時点)の最新話までこの『将国のアルタイル 21巻』に掲載されています。

単行本を読んで続きが気になった読者を掲載誌のシリウスに誘導する上手い手法ですね。

こんな気になるところで続いてしまうと、そりゃ続きを読むために今月発売のシリウスを購入してしまいますよ。

悔しいけど編集の思惑通りなのでしょうね(笑)

四将国軍は帝国軍に対して圧倒的に兵数(21,000対44,000)で劣りながらも、地の利を活かして善戦をしたが、レレデリク率いる帝国軍の強さの前に一敗地に塗れてしまいました。

四将国軍側には数的劣勢の上に、兵士一人一人の練度も強さも劣っていたと考えれば、この大敗も予想できるものでした。

一人の優秀な指揮官レレデリクが率いる目標や行動が統一された帝国軍に比べ、同格の四将王が率いる劣勢な軍勢に勝ち目は元々薄かったので仕方ないです。

大敗の結果、壊滅するかに見えた四将国軍ですがバヤジットの仕掛けにより、辛くも壊滅は免れます。

この時のバヤジットが見せた行為は、将王ではなく臣下を目指していた彼らしい献身的な行動であったといえます。

兄バラバンを自らの手で討って以来、悔恨の念を胸に抱き続けてきたバヤジットですが、その最後の時はきっと心安らかになれたのではないかと思える最後でした。

また、バヤジットの献身に潜む彼の意思を読み取り、自らの至らなさを認め再起した四将王の姿は胸が熱くなること間違いなしです。

自らの至らなさから失意の底に沈みかけたイスマイルとオルハンを救ったのが、アイシェの叱咤激励というのも胸にくるものがありますね。

初恋の相手であり肉親でもあるバヤジットを失ったアイシェこそが、もっとも悲嘆にくれてもおかしくないのですが。

それでもバヤジットの意思をくみ取り、自らだけではなく他の将王も奮起させたアイシェの姿は貴いものがありましたよ。

アイシェの存在があったからこそ敗残兵となり戦力外とするしかないはずの四将国軍が、戦力として計算できるようになりました。

数的劣勢のトルキエ軍にとって9,000もの兵士がいるかいないかでは大きな違いです。

戦力外として計算していた帝国軍にとっては想定外でしょうし、この四将国軍の存在が敗因になりえるのではとも思えます。

そして、四将国軍が命懸けで稼いだ時間のお蔭でトルキエ将国の希望の星であり、対帝国軍の切り札であるマフムートが金色の町の防衛線に間に合うことが出来ました。

マフムートが防衛戦に間に合ったことは、トルキエ将国の存亡にとって限りなく大きなことであるといえます。

マフムートが間に合っていなければ、バルトライン帝国との決戦は違った結末をむかえていたことでしょう。

マフムートが防衛戦に間に合ったことで、トルキエ将国とバルトライン帝国の戦争の行方は互いの首都を巡る攻防戦の結果次第ということになりました。

どちらの首都が先に落城をするのか興味深いところですが、まずは金色の町攻防戦が先に描かれるようです。

10日間防衛できれば城壁の町が落城し、トルキエ将国側の勝利が訪れると信じて防衛するマフムートたちトルキエ将国。

窮地に陥った帝国を救うためにも死に物狂いで金色の町を攻めるレレデリク率いるバルトライン帝国。

確実に言えることは、両国ともに国家の存亡をかけての激闘が行われること必然です。

マフムートは金色の町の防衛をどのような戦術を用いて行うのか?

ガザノフ達、バルトライン帝国遠征軍は、約束の通り10日以内に城塞の町を落とすことができるのか?

トルキエ将国とバルトライン帝国の存亡の行方はという点を注目して、次巻『将国のアルタイル 22巻』を楽しみたいと思います。

これまでの刊行ペースから考えると『将国のアルタイル 22巻』の発売日は2019年7月頃なのかな?

当然、単行本まで待ちきれないのでシリウスでの連載分を読み進めていきます。

ネタバレありの感想

ここから下は『将国のアルタイル 21巻』のネタバレありの感想になります。

未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。

将王バヤジットと赤髭

将王バヤジット、泉の町に散る。

将王となりましたが、臣下として生きることを望んでいたバヤジットらしく他の将王たちを助ける為に戦場に残り、その結果、戦場の露と消えることとなりました。

バヤジットがグララットに強襲された時、赤髭がバヤジットを救ってくれていればとも思いました。

ですが、兄バラバンの意思が赤髭に宿っていると考えれば、バヤジットの窮地を救うという単純な動きをするはずがないなと思い直しました。

赤髭はバヤジットを救うための存在ではなく、祖国のために敬愛する兄バラバンを討ち取ったバヤジットの決意が本物であるかを確認するための監視役なのだと思います。

だからこそ、グララットに襲われたときにバヤジットを助けなかった赤髭が、バヤジットが将国の未来のため決死の覚悟で行動(「警告の鐘」製造工場の水没)した時には、バヤジットを助けるように動いたのでしょう。

自分の命よりも将国を優先するバヤジットの決意が本物であると認めたからこそ、赤髭(バラバンの意思)はバヤジットの動きを助け、そしてバヤジットと共に最後の時を迎えたのでしょう。

傍らで共に身を寄せ合うように逝ったバヤジットと赤髭(バラバン)の姿に、共に歩むはずの道を違えてしまった二人(バラバンとバヤジット)が、最後の時には和解できたかのように見え胸に温かい気持ちが宿りましたよ。

将国を想いその身を捨てて将国の未来を他の将王たちに託したバヤジット。

そのバヤジットの思いを汲んだ残りの将王たちが残存兵を束ね、マフムートと共に帝国に一矢報いる展開を期待します。

金色の街攻防戦

四将国軍が善戦するもレレデリク率いる帝国軍はトルキエ将国の首都である金色の町まで進軍しました。

帝国軍が金色の町を包囲したことで、トルキエ将国とバルトライン帝国の存亡を決する戦いの舞台は、城壁の町から金色の町に移ったといえます。

攻守所を変えての首都攻防戦が開始されます。

トルキエ軍の有利な点としては、以下の3点と考えています。

①10日間耐えれば侵攻軍が帝国首都を陥落させるという希望がある点

②補給が整っていない帝国軍を相手にしている点

③対帝国の切り札であるマフムートが金色の町にいるという点です。

①と②については、持久戦に持ち込み形勢を不利にしなければ全体としてトルキエの勝利となりますから、大きく有利な点であると考えます。

古来より兵糧が切れた軍隊が敗北する事例は数多くあるように、帝国軍は兵糧が切れるまでに金色の町を落とす必要がありますから。

現地調達を行おうにも帝国軍の兵士数からすると村々を襲撃しても賄える量はないでしょうし、近隣の町である泉の町はすでに戦時状態だったので余分な兵糧が残っているとも考えにくいです。

兵糧の面でも不利な帝国軍ですが、これ以上の援軍を望めないという点でも帝国軍は持久戦になればなるほど不利になっていきます。

その点は時間をかければ有利に働くトルキエ将国(10日持てば帝国首都が落城する、他都市・他国からの援軍の可能性がある)とは置かれている立場が真逆です。

当然、バルトライン帝国軍側としても持久戦が不利なのは自明の理なので、短期決戦となるような手を打っています。

それこそが金色の町にいる民衆の感情を揺さぶるため、非常にも非戦闘員を殺害する作戦を実行します。

確かにトルキエ将国側の国民感情を揺さぶり、金色の町での暴動を誘発する有効な手ではあるといえます。

ですが、私はあの非戦闘員を殺害する手は悪手であると考えます。

一時的に籠城側の非戦闘員の心を揺さぶり内乱を誘発するかもしれませんが、その非戦闘員の感情が落ち着いてしまったとき、残るのは非常な帝国への怒りと憎しみに変わると考えるからです。

非戦闘員の感情を上手くコントロールできる要素があれば、怒りと憎しみが帝国への幸福を良しとしない籠城側の団結心に変わるはずです。

感情を上手くコントロールできる要素として考えられるのは、劣勢なはずの籠城側の善戦や戦果では無いかと思います。

天上の都で内乱により院長を失うという痛恨を経験したマフムートならば、同じ轍を踏まぬように戦果を挙げる戦いを行うはずです。

防衛的に最も不利なのが城壁を当てにできない”古き門”です。

その不利な情勢に置かれながらも戦果をあげることができれば、非戦闘員の感情は一変するはずです。

そして、マフムートが戦果を挙げるためには城壁を頼りに防衛をするのではなく、騎兵を主力とした部隊での攻勢が必要なのではないでしょうか。

騎兵の利点は機動力と打撃力でありますから、籠城での防衛に使うのでは宝の持ち腐れとなってしまいます。

そのような愚をマフムートが犯すとは思えませんし、きっと犬鷲隊(千騎)と四将国残存騎兵(ムズラク騎兵900騎弱)を用いて打って出るはずです。

マフムートがどの様な作戦を考えて帝国軍へ逆襲を行うのか、そしてどの様にトルキエ将国を勝利に導くのかが、とても楽しみです。

城壁の町攻防戦

いまから10日後に城壁の町を落とすというザガノス将軍の発言がありましたが、これがフラグにならないことを祈るばかりです。

普通に考えて、城壁は「警告の鐘」で崩せますし、新貴族たちは皇帝を見限っていますし、残りの帝国軍の頼みはレレデリク率いるトルキエ将国侵攻軍のみのはずです。

その侵攻軍がマフムートに敗れてしまえば、帝国軍に手はないはずなんですよね。

そんな状態でも悲壮感や降伏の素振りすら見せない帝国軍の様子に不安を感じます。

曲者ルイ大臣がどの様な奇策を持っているのかがとても気になりますわ。

下手すると金色の町の防衛成功した直後に、ザガノス率いる帝国侵攻軍の敗戦の一報があるのではと考えてしまいますよ。

嫌な予感であって欲しいけど、城塞の町の膠着状態が怖すぎるんですよね。

これで何事もなく城塞の町が落ちていたら乾いた笑いが出ちゃいそうです。

シリーズ感想の索引

将国のアルタイル 20巻 感想
将国のアルタイル 21巻 感想

お勧めの作品

今回のお勧めは『将国のアルタイル Vol.1 [Blu-ray]』です。

アニメ将国のアルタイルは尺の問題で削られる部分がありましたが、それでも映像として存在することが驚きであり喜びでありますね。

帝国侵攻前の流れをおさらいする意味でアニメ版を見るのもお勧めです。

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