『ぼくたちは勉強ができない 8巻』のネタバレありの感想になります。
未読の方はネタバレにご注意ください。
あらすじ
“親友”紗和子と仲を深める理珠。大会前の不安を桐須先生に打ち明けるうるか。勉強を通じて成長していく成幸達だが、圧倒的前途多難な文化祭が開幕し…!?
ネタバレありの感想
今巻はあらすじにもあります文化祭がメインの内容になっています。
文化祭以外にも理珠と関城の絆の話や桐須先生がメインとなるお話が載っています。
個人的にはこの関城のお話本当に好きです。
誰かの意図しない行動が自分の助けになるというお話は、うるかと成幸の関係にも近しいです。
こういった関係は本当に私の好みの展開なので、
あと、今巻は桐須先生の出番が多かったですね。
これが人気投票一位のご褒美なのか、それとも桐須先生もメインヒロインという事なのかとても気になりますよ。
桐須先生の出番の多さで若干うるかの出番が割を食った気もしますが、今後はうるかと桐須先生が仲良くなっていくのかな。
メインとなる文化祭編は問64.~問69.の計6話を費やしているだけあり、お祭り騒ぎらしい盛りだくさんの内容でした。
文化祭編のメインストーリーとしては、誤発注されたうどんを売り捌くというものと、文化祭のジンクスとなっています。
誤発注されたうどんを売りきるため理珠に協力する成幸が、文乃やうるかや桐須先生のトラブルを解決しつつ、結果的にうどんの宣伝となり完売する流れはお見事な展開でした!
文化祭個々のエピソードも楽しかったですし、うるかのコスプレ衣装や文乃の演劇でのファーストキスなど見どころは多いのですが、あまりにイベントが多すぎて若干読んでいて話が散らかったようにも思ってしまいました。
ですが、うどんを売り切るという一本の大き流れがあったため、うどんを売り切れたことで賑やかで慌ただしかった文化祭の終わりを意識することが出来ましたし、綺麗に終わったなという感想を持つことが出来ました。
でも、成幸が駆け回りうるかのアイドルステージや文乃の演劇で宣伝したとはいえよく1000食分もあったうどんを文化祭1日で売り切れたものですよ。
この文化祭中の成幸の活躍っぷりったらなかったですね。
東奔西走してメインヒロインの3人を助け回った訳ですし、桐須先生のピンチも救った訳ですし、成幸さん超人過ぎるだろ。。。
文乃の演劇を助けるために舞台に降臨した成幸さんは神ってましたよ。
身を挺して文乃を守り、ピンチを救うとか本当にこんだけ献身的に自分を助けてくれる相手だったら、ヒロインたちも成幸の事を好きになるよなと納得できました。
ただ、文乃さんは着ぐるみの中身は成幸だったと気づいていないんですよね。
あじゅみ先輩だとおもってキスした相手の正体が分からないとか、そりゃ文乃さん着ぐるみの中身が誰か心配になりますわ。
でも、文化祭の時にあじゅみ先輩がギターを預けていた相手は成幸だったと把握したコマが描かれていましたし、文乃が着ぐるみの中身が成幸だったと知る機会は訪れそうな気がします。
その時に文乃がどんな反応を示すのか今から楽しみですよ!
文化祭が終わり後夜祭が始まります。
作中では、後夜祭で打ち上げられる一発目の花火。その瞬間に手を触れあっていた男女は必ず結ばれるというジンクスがあります。
このジンクスの話だけならネタに過ぎないのでしょうが、地の分で『あの「ジンクス」はまさしく本物であった』と明記されています。
つまり後夜祭の花火のタイミングで成幸と触れていたヒロインが間違いなく結ばれるという話しであり、本作品の結末時にはヒロインが確定しているという事です。
誰とも結ばれないという結末や、みんなと仲良くするという結末ではなく、個別のヒロインルートで確定したわけです。
となると、誰が成幸とそのタイミングで触れあっているのか?という点が凄い気になる訳ですよ。
花火が揚がった瞬間に成幸と触れ合っていた人物はいましたが、それが誰かは読者には分らず余韻を残す形で文化祭編は幕を下ろします。
いったい誰が成幸と触れ合っていたのか?
正体が明示されていませんので、読者ごとに想像の人物は異なるのでしょうね。
私以外の方がこの人物を誰と考えているのかが気になりますな。
成幸と触れ合っていた人物は誰か?
人に聞く前にまずは自分の想像をお答えするのが筋かなと思います。
なので、ここでは私が考える花火の瞬間に成幸の手を取っていた人物について語らせていただきます。
私は、その人物はうるかなんじゃないかなと考えています。
消去法的な考えと、私の推測というか邪推からの答えになります。
成幸とヒロインが手を触れたのは、倒れこんだ成幸が起き上がるのを助けるために手を差し出したときになります。
成幸が起き上がる前、腰を上げるタイミングで別のキャラクターと会話している描写がある文乃と理珠は候補から外して良いかと思います。
他者と会話をしながらや、会話を即座に打ち切って手を差し出すというのは、ちょっと動きとして考え難かったです。
二人が会話している間中、成幸は倒れていたまんまだったとか長く倒れていすぎです。
もし、そうだとしてもそれなら他の3人のヒロインの誰かが手を差し出さないのが不自然に思えるからです。
じゃあ、残りの3人の内の誰が成幸に手を差し出したのかと考えた時、私の頭に浮かんだ可能性はうるかでした。
元々、ヒロインたちの中で明確にこのジンクスを意識していたのはうるかだけです。
それに文乃や理珠と同じ様に友人に背中を押されているのにも関わらず、うるかだけその友人と会話する描写が無いことに明確な意図があるようにも感じました。
つまり、ジンクスを意識しながらも勇気を出せなかったうるかでしたが、友人から背中を押されたことで友人の応援に勇気をもらい、勇気を出して成幸に手を差し出したんじゃないか。
というのが私の予想です!
応えありきの逆算という気が自分でもしますが、この予想如何でしょうかね?
次巻であっさり手を差し出したのは桐須先生でしたとか分かってしまったら涙目なんですが。。。
あと、予想が当たったとしても理珠さん一押しの私からするとちょっと残念な結果になるんですよね、、、
いや、本当に今巻での桐須先生のプッシュぶりを考えると先生の可能性もあるんじゃないか?
成幸の異常性
問62.親友が天才に描くものは即ち[x]である のお話は理珠と関城の関係性がとても素敵で大好きなお話です。
そんな良エピソードの中で成幸さんの言動に私は違和感を覚えてしまいました。
違和感を覚えたのは、関城さんが成幸と理珠を二人っきりにしようとしたことを全く理解できていない点です。
関城の行動の意味や厚意を全く汲めていないのは共感性が不足しすぎじゃないかと思ってしまいますよ。
理珠の事が大好きな関城が、なんで大好きな理珠と過ごす時間を放棄して成幸と理珠を二人っきりにしたのか?
ということを少し考えれば、理珠が成幸に好意を抱いているんじゃという考えに行きつくのは難しくないんじゃないか。
成幸が察しが良くなると恋愛パートのすれ違いや誤解からくる面白さが無くなります。
だから、成幸が他者の気持ちに鈍いとするのは仕方ないのですが、鈍くし過ぎてしまうと他者の厚意や感情を理解できない異常者になります。
このエピソードでいえば、関城は大好きな理珠と過ごしたいという自分の感情より、理珠の幸せを優先して身を引いたわけですy。
その行動が本当に献身的でしたし、友人の幸せを第一に考える関城の優しさに感動したわけです。
そんな関城の素晴らしい部分に全く気付かない成幸の姿を見てしまうと、関城を探しに来た成幸のことをカッコいいと思うよりも人の厚意に全く気付かない酷い奴だなって思ってしまう訳です。
恋愛につながる情報や感情にだけ鈍くしようとすると、途端に違和感が大きく感じます。
察しが良すぎる部分と察しが悪すぎる部分の差が激しくなってしまうからです。
せめてこの回の最後のコマで描かれている成幸の独白を入れなければ、まだ成幸の異常性につながらなかった気がします。
ホント、関城の真意を理解できていない上に、真意の推測もしない成幸さんの考え方には恐怖を感じました。
ブコメの主人公である成幸が察しが良いと恋愛パートがあっさり終わってしまうので、他者の感情に鈍くないといけないのはお約束として私も理解しています。
ですが、関城の行動の意味や厚意を全く汲めていないのは共感性が不足しすぎじゃないかと思ってしまいますよ。
理珠の事が大好きな関城が、なんで大好きな理珠と過ごす時間を放棄して成幸と理珠を二人っきりにしたのか?
ということを少し考えれば、理珠が成幸に好意を抱いているんじゃという考えに行きつくのは難しくないんじゃないか。
シリーズ感想の索引
ぼくたちは勉強ができない 1巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 2巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 3巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 4巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 5巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 6巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 7巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 8巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 9巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 10巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 11巻 感想
お勧めの作品
今回のお勧めは『ぼくたちは勉強ができない 11 (ジャンプコミックスDIGITAL)』です。
ぼくたちは勉強ができないシリーズ最新刊の11巻は発売中です。
自分も購入済みですよ!
早く読んで感想あげないとな。
売り上げランキング: 247