ぼくたちは勉強ができない 11巻 感想 ネタバレ あらすじ

ぼくたちは勉強ができない 11巻』のネタバレありの感想になります。

未読の方はネタバレにご注意ください。

いよいよ今夜(2019年4月7日24:30)からアニメ版「僕たちは勉強ができない」の放送開始ですね。

アニメ放送前に既刊は全て読むことが出来ましたが、感想のアップは間に合わなかったです。。。

でも、今巻『ぼくたちは勉強ができない 11巻』は実に最高の内容でしたので、アニメで興味を持った人はこの11巻まで読んで欲しいです。

あらすじ

成幸の応援に背を押され、母の死で仲違いをした父との対話に臨む文乃…! 決意し前へ進もうとする文乃やうるかの姿は、成幸の思いをも揺り動かし──!?

ネタバレありの感想

前書きにも書きましたが、『ぼくたちは勉強ができない 11巻』は実に最高の内容でした!

今巻の内容は前巻から続いているエピソード「最愛の星に[x]の名を」の完結編とヒロイン個々のエピソードくらいかなと予想していました。

ですが、その予想はいい意味で裏切られました。

文化祭後、ちょっと停滞を感じていた恋愛パートが一気に進展しましたし、成幸が自分の夢を見つけその夢を目指す決意をするという、作品として大きく動く内容になっています。

文乃のエピソードも実によかったですし、うるかが成幸に直接留学することを伝えてしかもキスまでするというお話もとても良かったです。
ですが、この2つのエピソード以上に、成幸自身が夢を持ち、夢を実現しようと変化したこと衝撃と大きな喜びを感じましたよ。

なので、私の中では今巻の主役は間違いなく成幸であるといえますね。

成幸の変化

これまでの成幸は恋愛も勉強も受け身側であり、自分の主張や考えを露わにしない一歩引いた存在でした。

ヒロイン陣の可愛らしさや魅力をストロングポイントとしている本作品の主役としては適役といえますが、自我を出さない成幸自身の魅力は減じていたと言えます。

ですが、文乃や理珠、うるかの自分の夢を進路を見ずから定めてその夢を叶えるべく努力する姿に影響を受けて、成幸は変わりました。

叶えたい夢を見つけて、その夢に向かい頑張ろうと考える成幸の姿には主人公としての魅力を感じましたし、読んでいて私の心が熱くなりましたよ。

父親を失った家族を助けるため、夢を叶えようとするヒロインたちを助けようとするため、献身的に頑張っていた成幸も悪くはないのですが、自分の夢を叶えようと頑張っている成幸の姿の方が私は好きです。

誰かのために頑張るんじゃなく、自分のために頑張る成幸。

夢を叶えるためには、確固たる夢と才能を持つヒロインと並び立つためには、成幸は今まで以上に勉強に、バイトに頑張る必要がでています。

でも、今の成幸ならその困難も苦にせずに乗り越えて行けるように思えます。

VIP推薦を今から辞退するという困難が待ち構える選択ですが、困難が待ち構えていると分かっていても空の広さに気づけた成幸なら夢を実現できるはずと信じられます。

本当にこのシーン大好きです。この巻で一番好きなシーンですわ。

成幸が気づいた空の広さとは、成幸の未来の可能性の大きさの象徴と言えるんじゃないかな。

成幸がVIP推薦を辞退したこと、成幸と理珠だけの秘密の共有ということで恋愛面で理珠が巻き返しを図るポイントになるかと思っていたのなあ

成幸の大事な決断を周りに気を遣わずにああもあっさり話してしまう大森 奏のことはますます嫌いになりましたよ。

文乃やうるかにも成幸の決断を伝えるための舞台装置という事は理解していますが、それでも嫌悪感をもつのは止められないです。

成幸がVIP推薦を辞退したと知って、文乃とうるかがどう反応するのか?

恋愛パートにどう影響するのか?これからの動きが楽しみです。

でも、理珠さんの切り札となり得る成幸との秘密の共有がこうもあっさりと無に帰すとか悲しいなあ。

親子関係を改善したという重大イベントをこなした文乃。

留学することを直接成幸に伝え、事故ではなく意識して唇にキスしたうるか。

この2人に比べて理珠のれない面の出遅れと進展させるきっかけが無い点は致命傷だよなあ。

やっぱり文化祭のジンクスを考えると理珠さんには可能性は少ないのか。。。

今巻のうるかの姿を見ると、うるかと成幸が結ばれる気がするなあ。

成幸にとっての1番になる宣言をこなしたうるかに勝てる存在がおるかあ!

ここにおるぞお!と理珠さんがうるかの前に立ちはだかる展開は無いんだろうなあ。

理珠さん一押しの私としては悲しい。でも作品としてはうるかか文乃と結ばれる方が王道な気がするのも事実です。

文乃と父親の関係

文乃と父親の関係、こちらについても無事に問題は解決しました。

2人の関係がこじれてしまったのは、文乃のことを平手打ちしてしまったことを文乃父が後悔して接し方が分からなかったという事にありました。

前巻の感想にも書きましたが、いくら最愛の人が無くなった悲しみに沈んでいるとはいえ娘のことを平手打ちしたことをフォローできませんよ。

そのことを気にしているのなら、どうしていいかわからないと動かないんじゃなく、もっとフォローしましょうよ。

文乃にかけていた言葉や、三者面談にもちゃんと来ていたのにそのことを否定してしまうとか、不器用とか気まずいとかの性じゃなくて、ただの人格破たん者ですよ。

ということで、文乃さんの父親に対してはフォローのしようがありませんが、文乃さんのことを考えて親子の関係が改善したことは素直に良かったと思います。

文乃さんが父親と和解する切っ掛けをくれたのは、予想通り夜のデート中に成幸が文乃へ伝えた言葉でした。

文乃に対して父親と向き合ってみようというアドバイスは常識的なものでしょうが、あの父親の態度とか考えるとちょっと問題のありそうなアドバイスではありましたね。

ですが、このアドバイスを切っ掛けにしてロックされていたフォルダのパスワードも判明し、文乃と父親の関係も改善に向かったので結果オーライです。

さすが成幸さんやで。ヒロインの問題を解決するエキスパートな存在だ!

ロックされたフォルダに保存されていたのは文乃の母親のビデオレターでした。

こちらも良くある展開といえますが王道な展開だけに効果も抜群でしたよ。

文乃父もそのビデオレターを見て考えを変えましたし、文乃も自分の目指した夢の正しさを再認識することができました。

新たに見つけた星に好きな人の名前を文乃の父親の名前を付けようとする文乃の母の気持ち、実に素晴らしいです。

文乃もその母親の地を受け継いでいる訳ですから、新しい星を見つけた時に成幸と名づける可能性があるんでしょうね。

いままでも文乃の夢を応援してくれていた成幸ですが、ここで夢を応援するだけではなく、文乃の根幹にあった父親との不和の解決の助力までしちゃったわけですから、文乃さんの好感度は最大限まで上がっているはずです。

誤解とは言えあじゅみ先輩にも成幸は譲れないという姿まで見せたわけですから、いずれはうるかや理珠にも遠慮しない姿を見せてくれそうですね。

成幸が変化したことを、成幸が自分の夢を目指す姿を見たことで、文乃さんがどう影響を受けるのか次巻以降の展開も気になります。

シリーズ感想の索引

ぼくたちは勉強ができない 1巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 2巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 3巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 4巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 5巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 6巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 7巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 8巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 9巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 10巻 感想
ぼくたちは勉強ができない 11巻 感想

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