『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』のネタバレありの感想になります。
ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想になる前に注意書きをおいてあります。
ですので、未読の方やネタバレを見たくない方でも、そこまでは読んでいただいても大丈夫なはずです。
アニメが始まる前にと軽い気持ちで手を出しましたが、めっちゃ面白かったです。
この『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』も面白かったですし、次の巻を見てハマりました。
続きも気になるので、どんどん読んで感想をあげていきたいなと思います。
あらすじ
図書館にバニーガールは棲息していない。その常識を覆し、梓川咲太は野生のバニーガールに出会った。しかも彼女はただのバニーではない。咲太の高校の上級生にして、活動休止中の人気タレント桜島麻衣先輩だ。数日前から彼女の姿が周囲の人間に見えないという事象が起こり、図書館でその検証をしていたらしい。これはネットで噂の不思議現象“思春期症候群”と関係があるのか。原因を探る名目で麻衣とお近づきになった咲太は、謎の解決に乗り出す。しかし事態は思わぬ方向に進み―?空と海に囲まれた町で、僕と彼女の恋にまつわる物語が始まる。『さくら荘』コンビが贈る、新たな青春ストーリー。
ネタバレなしの感想
主人公の咲太が、図書館でバニーガールの姿をした元人気タレントで学校の先輩である麻衣と遭遇したことから始まる青春ラブコメ+ちょっとSF作品ですね。
2018年10月からアニメ化ということで本作品を手に取ってみました。
とても楽しく読むことが出来ましたし、先が気になり読み終えるまで中断できませんでしたよ。
ラブコメとしては、主人公 咲太とヒロインの麻衣のやり取りが軽妙で楽しく、もっとこの二人のやりとりやイチャイチャする姿を見ていたいと思いました。
また青春物としては、思春期特有の学校内での共通認識である「空気」が重要な要素として描かれています。
この「空気」という要素は学生時代を描くからこそ、とても重いものとして描かれていました。
学生間での共通認識である「空気」に抗うことの怖さと、その怖さを乗り越えて抗うことの強さが本作品の魅力的な点であるといえます。
扱う問題は重たいのですが、その重さを吹き飛ばす主人公 咲太の強さが、本作品を重すぎると感じさせず、読後に爽やかさを感じさせてくれたのだと思います。
また咲太が麻衣を始めとしたキャラクターたちと見せるやり取りが軽快で、気が付くとページをどんどんと読み進めていました。
ヒロインの麻衣とのやり取りは本当に顔がにやけてしまうほど、
正ヒロインの麻衣が本当に可愛いので、咲太と麻衣のやり取りやイチャイチャがもっと読みたい。
続刊ではこの二人が恋人として過ごす姿がもっと描かれているのだろうな。すごく読みたいです。
名前ありのキャラクターが多数登場しますが、そのキャラクターたちの活躍は限定的であったと思います。
これは本作品が元々シリーズ化を前提としているため、今後のシリーズで重要な役割を担うキャラクターたちが顔見世として登場させている部分があるのでしょうね。
咲太というキャラクターへ多大な影響を与えたと推測されるキャラクターなど意味深な伏線が盛り込まれていますが、今巻ではその内容の詳細が描かれていません。
本シリーズも既刊9巻までありますし、きっともう詳細は描かれているのでしょうけど、当時の読者はきになったんでしょうね。
私も牧之原の存在、双葉と国見たちについて気になりましたので、続刊でその内容が描かれているかを期待したいと思います。
もしも、最新刊でも描かれていなかったらどうしよう(笑)
ネタバレありの感想
ここから下は『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』のネタバレありの感想になります。
未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。
バニーガール先輩こと麻衣について
お姉さんぶって気丈な部分や大人な部分を咲太に見せようと背伸びしている姿と、そのことに失敗して赤面する姿が本当に可愛いです。
麻衣さんは基本的に隙が大きく脇も甘いところが多いのですが、逆にそこが魅力的ですね。
スカート姿で座り込んで下着見せてしまう所や、さほど仲が良くはない男の部屋に着いていきその部屋のベットに座ってしまうところは、脇が甘すぎて心配になっちゃうレベルですよ。
そんな可愛く純真な麻衣が、学校生活で麻衣が”その場にいて”も”その場にいない”様に扱われる学校内での「空気」に晒され続けていたと思うと怖いですね。
そんな寒々とした学園生活を送っていた麻衣だからこそ、当たり前のように普通に接してくれる咲太と知り合い、何気ない掛け合いを行えたことは、きっと大きな救いであったのだと思います。
世間の人たちが徐々に麻衣のことを認識できなくなっていく中で、咲太だけが麻衣のことを認識できるように頑張ってくれる姿を間近で見続けていたのですから、麻衣が咲太のことを好きになっていくのも納得ですよ。
そんな好意を寄せる咲太のことを想い、咲太に睡眠導入剤を飲ませての眠らせた時の麻衣の気持ちや考えを想像すると切なくなりますね。
自分のために無理をする咲太の体調を心配していたというのが第一でしょうが、それでも咲太なら眠っても自分のことをきっと忘れはしないはずという希望も抱いていたはずです。
ですから、眠りから覚めた咲太が自分のことを認識できないと分かった時の麻衣の絶望感は大きかったと思います。
絶望感に苛まれながらも一縷の望みを託して咲太の傍に居続けた麻衣の気持ちを考えると辛いです。
絶望感と辛さが大きかったからこそ、咲太が麻衣をいないものとする「空気」を吹き飛ばすために行った、麻衣への告白シーンにカタルシスを感じたのだと思います。
咲太から告白された時、咲太に認識された安堵と喜びが大きかったことは間違いないでしょうね。
安堵できたからこそ、咲太へ甘えるかのように存在を認識できなくなったことの不満をぶつけられたわけですしね。
咲太に認識されなくなったと理解しながらも、それでも咲太の傍にいた麻衣のいじらしさを想うと、本当に麻衣のことを可愛く思ってしまうな。
正式に恋人同士となった麻衣と咲太ですが、今後も大人ぶろうとして失敗する麻衣の姿を見せてほしいです。
続刊では二人のイチャイチャシーン増えているのだろうか?続刊を読むときの楽しみです。
主人公 咲太
好きになった麻衣を助けるために「空気」を読みながらもその「空気」と戦うことを選んだカッコいい主人公です。
咲太がいたからこそ、麻衣が世界から消失せずに済んだといえます。
咲太が麻衣を助けたのは、牧之原に自分が救われたように自分が麻衣を助けられないかと考えたという理由もありますが、それ以上に好きになった人を助けたい、忘れたくないという想いが理由だと思います。
咲太自身は、その「空気」を読むことが出来ますし、共通認識である「空気」に逆らうことの困難さも理解しています。
だからこそ、咲太は自身への風評被害ともいえる「空気」には抗うことをせず、甘んじてその「空気」を受けいれていました。
「空気」に抗わずに受け流してきた咲太が、好きな人のために「空気」に逆らい抗う姿を見せたからこそ、クライマックスにある全校生徒を前にしての告白シーンに痛快さを感じたのでしょうね。
「空気」を打ち破り、麻衣という存在を無視することをできなくした咲太の姿には喝采を送りたいです
。
やっぱり、好きな人のために必死になる姿って王道ですし、読んでいて気持ちがいいものですね。
麻衣の様に「空気」に傷つけられて引き籠りとなっている妹のかえでの問題や、咲太の胸についた傷痕オン問題や、再会することが出来なかった牧之原の問題は続刊で語られるのだろうか?
まずは今巻のエンディングで描かれていたループ問題を解決することになるのでしょうが、咲太がどうやって問題を解決していくのか楽しみです。
次巻の展開について
麻衣先輩の問題については無事解決し、咲太と麻衣が付き合い始める形でのハッピーエンドを迎えたところで咲太が一日がループしていることに気づき今巻は終了します。
次巻の内容は、この一日がループする原因を探り、その問題を解決する内容になるのだと推測できます。
このループ現象を認識しているのが咲太以外に誰がいるのかが、ストーリーの肝になるのでしょう。
果たして麻衣もこのループに気づいているのかも気になりますね。
今巻に登場したネームドキャラクターの誰かが原因ないし、原因に関係していると思います。
どのキャラクターがメインとしてエピソードが描かれるのかを楽しみにして、次巻『青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない』を読みたいと思います。
って、タイトルに”後輩”とあるからループ問題の原因は、きっと今巻で咲太の尻が割れる原因をつくった彼女なんでしょうね。
シリーズ感想の索引
お勧めの作品
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