エロマンガ先生 4巻 エロマンガ先生VSエロマンガ先生G 感想 ネタバレ あらすじ

伏見つかさ×かんざきひろのコンビで贈る大人気シリーズ、待望の第4弾!

「よーっく聞けよ――ニセモノ野郎。オレ様が”本物”の『エロマンガ先生』だ」
「エロマンガ先生」の正統後継者を名乗る「エロマンガ先生G」の登場に動揺する紗霧。「エロマンガ先生」という恥ずかしいペンネームには、大きな秘密が隠されていた! 紗霧は、最強のライバルとペンネームを賭けて勝負することになる。紗霧が隠していた、恥ずかしいペンネームの秘密とは? 紗霧を圧倒する技量を誇る「エロマンガ先生G」の正体とは――?
そして、和泉兄妹の新作『世界で一番可愛い妹』にも、新たなる展開が!
ラノベ作家の兄とイラストレーターの妹が織り成す、業界コメディ最新刊!!

エロマンガ先生 4巻 エロマンガ先生VSエロマンガ先生G』のネタバレありの感想になります。

ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想になる前に注意書きをおいてあります。

ですので、未読の方やネタバレを見たくない方でも、そこまでは読んでいただいても大丈夫なはずです。

こちらの感想は旧ブログからの移転記事になります。

過去感想の再構築、拙い部分の修正などを行っています。

ネタバレなしの感想

前巻である『エロマンガ先生 3巻』までで主要キャラクターの立ち位置や抱えている想いについて明示されたと思います。

そのため、今巻『エロマンガ先生 4巻』からは、正宗と紗霧のクリエーターとしての成長と、2人にとっての夢の作品である「世界で一番可愛い妹」のアニメ化へ向けてがメインとして物語が進んでいます。

今巻で真のエロマンガ先生という称号を賭けてぶつかる相手であるエロマンガ先生G(グレート)は、初代エロマンガ先生に師事した兄弟子であり、2代目エロマンガ先生(紗霧)以上の実力を持つ人物でありました。

気に入った女の子のパンツを透けて見えてそのパンツを描くことができる2代目エロマンガ先生と、パンツすら透けて見えたうえて裸体を描くことが出来るエロマンガ先生G

2人とも甲乙つけがたい実力の持ち主であり、どちらも恐ろしい変態的な力を持った人たちで戦慄ですよ(笑)

この恐るべき人物たちがエロマンガ先生と言う輝かしい称号と互いのマスク剥ぎを賭けて戦うとても熱い展開を今巻では楽しめることが出来ます。

真のエロマンガ先生を賭けたお絵かきバトル自体も熱かったですが、それ以上に熱かったのが戦いに挑む紗霧へ対して正宗が贈った言葉だと思います。

紗霧がエロマンガ先生という称号をを賭けて戦う理由は、これからも正宗のパートナーとして共に作品を作っていきたいという想いからでした。

そんな紗霧を信じて送り出す正宗は、心配するより応援するよりカッコ良かったと思います。

そしてその正宗の信頼に応える紗霧の姿をみて胸の中に暖かい想いが溢れてきましたよ。

紗霧はエロマンガ先生Gとの戦いを通じてイラストレーターとしてさらなる成長を遂げ、「世界で一番可愛い妹」は称号を賭けたイベントのお蔭で認知度が増し売れ行きも増しました。

このことで2人の夢である「世界で一番可愛い妹」のアニメ化と、それを一緒に見るという目標が一気に近づいた気がします。

エロマンガ先生Gの正体については意外性はありませんでしたが、エロマンガ先生という真っすぐな作風にあった正体であったと思いますし、そのキャラクターは十二分に魅力的でしたので今後の登場と活躍も楽しみですよ

次巻『エロマンガ先生 5巻 和泉紗霧の初登校』で更なる成長を遂げたエロマンガ先生に置いて行かれないように正宗が成長するお話になるのかな?

それとも、パートナーとして信頼を積み重ね続けている正宗と紗霧がより信頼関係を深めていくためのお話になるのでしょうかね?

どちらのお話になったとしても面白いことは間違いないでしょうし、次巻も楽しませてもらおうと思います。

ネタバレありの感想

ここから下は『エロマンガ先生 4巻 エロマンガ先生VSエロマンガ先生G』のネタバレありの感想になります。

未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。

エロマンガ先生Gについて

前巻のクライマックスで突如現れたエロマンガ先生Gですが、その正体は山田エルフの小説挿絵を担当しているイラストレーターであるアメリア・アルメリアこと通称アルミちゃんでした。

作中でもエロマンガ先生Gの正体はあっさりと明らかになった通り、アルミちゃんは暗躍するタイプのキャラクターではなくサッパリとした気性の気持ちのいいキャラクターでしたね。

私は今巻でのアルミちゃんの活躍や言動をみてアルミちゃんのことが好きになりましたよ。

アルミちゃんは能力的にも紗霧の上位互換でしたし、アルミちゃんという存在を通して初代エロマンガ先生である紗霧の母親のことを紗霧に伝える実の姉の様な存在でしたね。

アルミちゃんがエロマンガ先生を決める戦いという騒動を起こした理由は、山田エルフのパートナー人は自分こそが相応しいということを明らかにするためであり、アルミちゃんらしい矜持を感じさせる理由でした。

そういう意味では『エロマンガ先生 1巻』で正宗が山田エルフに戦いを挑んだ理由とほぼ一緒といえます。

ですが『エロマンガ先生 1巻』との違いは、対決自体はイラストレーターとしての紗霧の成長エピソードであり、クライマックスにクリエーターとして人間としての成長エピソードが更にある事だと思います。

このことからパートナーの座を、エロマンガ先生と言う称号を賭けて戦うという対決要素は、『エロマンガ先生 1巻』の焼き直しではなく、エロマンガ先生という作品自体が1巻の頃より盛り上がり成長しているように思えます。

紗霧の成長という大事なエピソードでキーマンを務めたアルミちゃんは単なる兄弟子というだけではなく、紗霧の成長にとっては欠かせない第二の師匠であり実の姉ともいえる大事な存在であるといえます。

本当にアルミちゃんというキャラクターは素敵な存在ですね。

個人的にアルミちゃんは2番目に好きなキャラクターですね。

一番は当然、山田エルフちゃんなのですが(笑)

この1番好きなキャラクターと2番目に好きなキャラクターが結ばれる結末は無いものだろうか。

この2人なら結ばれても問題なく祝福できるんだけどな

紗霧の成長について

「エロマンガ先生VSエロマンガ先生G」という公開イベントのおかげで「世界で一番可愛い妹」の知名度が上がり売り上げも伸び、その勢いに乗ってコミカライズ企画まで進みました。

アニメ化に向けてコミカライズに前向きな正宗と、2人の夢の結晶である作品を2人だけで作っていきたくコミカライズに後ろ向きな紗霧という立場の違いがありました。

以前の紗霧でしたら、作品についても正宗についても独占欲が強くコミカライズの話自体を止めたいと伝えていたのではないかと思います。

ですが、ここまで積み重ねてきた正宗との創作活動で紗霧が成長したことと、エロマンガ先生Gとの対決イベントの中で夢を叶えるためにはさらなる努力が必要なことに気づけたことから、夢を叶えるためには2人だけでは無理であり、周囲の人々からの協力が不可欠であると気づくことが出来たのだと思います。

正宗がコミカライズを断ろうと紗霧を甘やかす言葉を伝えてきたときにも、紗霧はその言葉に甘えることはありませんでした。

以前の世界からの干渉を拒否し、部屋に閉籠っていた紗霧の姿からは考えられない決断だと思います。

まだ自宅から出ることは出来ませんが、紗霧にとっての世界は広がっていますし、信頼できると感じられる人間が増えてきたからこそコミカライズを受け入れられたのだとも思います。

作品タイトルにエロマンガ先生とある通り、本作は紗霧の成長こそがメインテーマなのかもしれないですね。

コミカライズするとしても、紗霧の要求するクリエーターのレベルからすれば書き手探しに難航するはずのところでしたが、正にうってつけの人物であるアルミちゃんの存在があったのは行幸としか言えませんよね。

エロマンガ先生の称号を巡る争いでアルミちゃんの絵柄を知ることができ、彼女と親密になれたという点は本当に巡り合わせが良かったです。

この出会いを整えた山田エルフちゃんは、本当に恩人と言える存在ですよ。

そんな恩人と言える山田エルフちゃんを敵認定する正宗は怖すぎますよ。

正宗が紗霧のことを大切にしている事は分かりますが、これまでの付き合いや恩義、紗霧の友人としての山田エルフのことなど考慮しないのでしょうか。

正宗は常識のある突っ込み役というカテゴリーにいるように見えて、精神的に偏った人物と言える気がしますね。

そして精神的に偏った人物の代表格は間違いなく、千寿ムラマサですね

山田エルフが株をあげているのに比べ、千寿ムラマサの株はストップ安を止めることがありません。

コミカライズの打ち合わせに資格もないのに参加するのは物語上の役割として仕方ないのは分かるのですが、原作厨の役割を振られお邪魔キャラかつ賑やかし役にしかなっていないのが辛いです。

千寿ムラマサがミザリーにしか見えないですよ。本当に怖いな。

正宗の作品が千寿ムラマサの望むものとかけ離れてしまった時、正宗を監禁して千寿ムラマサ自身が望む作品を描かせようとするんじゃないかと思えるくらいです。

この千寿ムラマサを受け入れて、山田エルフを敵認定する正宗の人間性が私には本当に理解できないですし、受け入れられている千寿ムラマサのことが余計に嫌いになっているといえます。

本当、千寿ムラマサの良いところを読んで好きになりたいのです。千寿ムラマサの良さを引き出すエピソードが描かれることを期待しています。

シリーズ感想

エロマンガ先生 1巻 感想
エロマンガ先生 2巻 感想
エロマンガ先生 3巻 感想
エロマンガ先生 4巻 感想
エロマンガ先生 5巻 感想

お勧めの作品

エロマンガ先生シリーズの最新作『エロマンガ先生(10) 千寿ムラマサと恋の文化祭 (電撃文庫)』の発売日は2018年7月10日です。

前巻から結構時間がたっているので、新刊発売までに読み直すのもいいかもしれないですね。

タイトルからすると千寿ムラマサメインのエピソードっぽいですが、山田エルフちゃんの活躍も見たいな。

エロマンガ先生(10) 千寿ムラマサと恋の文化祭 (電撃文庫)
伏見 つかさ
KADOKAWA (2018-07-10)
売り上げランキング: 101
スポンサーリンク
メタ情報
スポンサーリンク