ゴブリンスレイヤー 10巻 感想 ネタバレ あらすじ

ゴブリンスレイヤー 10巻』のネタバレありの感想になります。

ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想になる前に注意書きをおいてあります。

ですので、未読の方やネタバレを見たくない方でも、そこまでは読んでいただいても大丈夫なはずです。

令和になって最初の感想は『ゴブリンスレイヤー 10巻』です。

本自体は発売日に購入していたのですが一月ぐらい詰んでしまいました。。。

他にも未読の本が200冊近くあるし、早く読んで感想をあげないとです。

bookwalkerやkindleのセールあるとついつい買っちゃうんですよね。

そりゃ未読、積本が増えていくわけですよ。

あらすじ

春、ゴブリン退治の傍ら、葡萄園の警備をすることになったゴブリンスレイヤーの一党。
その葡萄園は、女神官の育った地母神の神殿のものだった。
そんなある時、女神官が姉のように慕う神殿の葡萄尼僧がゴブリンの娘だという噂が広がる――。

周囲の心ない声に胸を痛める女神官、それに対し、迷いを感じるゴブリンスレイヤーはある決断を下す。
「たぶん……今日、明日はゴブリン退治はやれん」
「何をするにしても、頑張ってくださいね! 応援、してますから」

街の影を走る闇の仕掛人が暗躍する中、小鬼殺しに手はあるのか!?
蝸牛くも×神奈月昇が贈るダークファンタジー第10弾!

ネタバレなしの感想

今回もゴブリンを退治するという作品の根幹の部分は変わらず、楽しめる内容になっています。

ですが、ゴブリンを退治するに至る過程、クライマックスでゴブリンと決戦を行うまでの過程は、これまでの定番の流れと異なっていました。

女神官の慕う地母神の葡萄尼僧を対象とした流言飛語の騒動や牛飼い娘が住む牧場にやってきた買収話と、ゴブリンたちの直接的な暴力ではなく、悪意ある陰謀に挑むというのが今巻のメイン要素となっています。

ゴブリンスレイヤーさんはゴブリン退治のプロフェッショナルではありますが、陰謀を暴くという点では彼の専門外の分野であります。

女神官が苦しんでいるのを見過ごせない、だがゴブリン退治ではないことに自分は何を出来るのかと悩むゴブリンスレイヤーさんの姿は普段とは違う一面にみえました。

ゴブリン退治では相手に苦戦することはあっても行動に悩むことが無いのは、やるべきことやれることがゴブリンスレイヤーさんの中で明確だからなのでしょう。

その点、今回の事件はゴブリンスレイヤーさんにとってどう動けばいいのか?どうすればうまくいくのか?というのが明確ではなく動きにくかったのかもしれません。

ただ、自身の悩みと迷いを牛飼い娘に支えられ、動き出してからは畑違いの分野とはいえ流石はゴブリンスレイヤーさんという働きでした。

役割が違うのなら正しい役割のものに任せる、餅は餅屋ということで専門家であるローグたちに任せるところ、ここがゴブリンスレイヤーさんの魅力であり、他の作品との差別化となっている気がします。

なんでも自分や自分の仲間だけで行う必要はない、方針を定めれば手を動かすのはその役割の専門家に任せればいいという点は、その分野のプロフェッショナルへの信頼であり、自分に足りない部分を自覚しているといえます。

そういった別分野のプロフェッショナルの存在は世界に広がりを持たせることになりますし、主人公へ対する絶対的な肯定の抑止として機能しているように思えます。

何でもできるわけじゃないゴブリンスレイヤーさんに魅力を感じ、作品を面白く感じるのでしょう。

プロとプロのやり取り、プロ同士だからこそ通じる信頼関係の描写が光っていると思いました。

まあ、陰謀劇のパートが終わり、あとはゴブリンを倒すだけとなってからのゴブリンスレイヤーさんの活き活きとした姿も最高ですけどね!

今回もまた新しい職業のゴブリンを蹴散らすゴブリンスレイヤーさんの姿を見るに、ゴブリンスレイヤーさんは冒険者であることよりもゴブリンを退治する者であることを望んているように思えました。

ゴブリンスレイヤーさんがゴブリンを退治している一方で、他の冒険者や勇者がそれ以外の脅威と戦うという内容も良かったです!

世界はゴブリンスレイヤーさんやゴブリンだけで回っているのではなく、それぞれの冒険者や脅威がそれぞれ動き世界を回しているようにみえて世界の広がりを感じました。

世界の中ではゴブリンの脅威など小さなものではあります。

ですが、そんな小さな脅威に対峙するゴブリンスレイヤーさんによる影響が色々な人物を通じることで、世界に対する大きな影響をあたえていたと分かったところは興奮しましたよ。

ゴブリンスレイヤーさんというゴブリン退治の専門家、他の冒険者に侮られていた存在が、本人も意図せぬ結果で世界を救っているという点こそどんな存在でも物語の主役足り得るという要素に見えて大好きです。

世界を救うのは勇者だけど、その勇者を無数のプロフェッショナル達が支えているからこそ、勇者も活躍できるのですから。

ネタバレありの感想

ここから下は『ゴブリンスレイヤー 10巻』のネタバレありの感想になります。

未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。

ヒロイン陣について

今巻は女神官がヒロイン回であると同時、いやそれ以上に牛飼い娘さんのヒロイン回であるように見えました。

今巻の物語としてのヒロインは間違いなく女神官であります。

葡萄尼僧への悪意ある流言飛語に怒り悲しむところや、首謀者に関わる人間に対する憎しみや怒りなど、女神官の人間らしさがよくえがかれていましたし、人間としての成長も良く描かれていたと思います。

神官だからって憎い相手でも救くわないといけないなんて単純に思えるわけないですからね。

女神官ちゃんの怒りと迷いは正当な感情であると思います。

そんな自分の感情に悩む女神官ちゃんを動かしたゴブリンスレイヤーさんの言葉と葡萄尼僧の言葉、良かったです。

酒商の行った行為は許せないし怒りを抱くのは当然だが、自分が行えることを救うことが出来るのに見捨てることは間違っているでしょうからね。

酒商の息子を救わないという選択をした時には、女神官自身が葡萄尼僧への悪評を笑って話していた人たちと同列の存在になっていたことでしょう。

女神官が怒りや憎しみに惑わされず、心に折り合いをつけることが出来て良かったですし、その心情を後押ししてくれた葡萄尼僧の心の大きさは凄いですわ。

女神官ちゃんが精神的成長と冒険者としての成長を遂げ、今巻のヒロインであり主役として活躍する一方、ゴブリンスレイヤーさんの正妻ポジションには牛飼い娘さんが収まったかのように思えました。

葡萄尼僧への悪評に苦しんでいる女神官をうまく救えないこと、ゴブリン退治と違い相手の意図が読めず動き難いことに苦しんでいたゴブリンスレイヤーさんの心境を理解し、そんな彼を支えるかのように後押しする牛飼い娘さんの姿は完全に正妻に思えましたよ。

他者からは理解されにくいゴブリンスレイヤーさんの心を当たり前の様に理解できるのは、ゴブリンスレイヤーさんと過ごした時間の長さが他のキャラクターとは違うからなのかもですね。

ゴブリンスレイヤー イヤーワン 2巻で、ゴブリンスレイヤーさんの考えが分からず悩んでいた牛飼い娘さんの姿が今では考えられないです。

ゴブリンスレイヤーさんの方も牛飼い娘さんについては他の女性陣と扱いが異なるように思えましたよ。

酒商の息子の依頼に応じることにした際、酒商の息子に牧場のことをきいていましたが、これは牛飼い娘に舞い込んでいた縁談の話を気にしていたから聞いたんじゃないかなって思いましたよ

酒商の息子が牧場をどう思っているのか?牛飼い娘との縁談に関わっているのかを確認したのかなってね。

もし、あそこで酒商の息子が麦畑にしたいとか牛飼い娘のことに言及してたらどうなったのかな?

ゴブリンスレイヤーさんのスタンス的にはそれでもゴブリンを退治する依頼には応じるでしょうけどね。

個人的に受付嬢さんや剣の乙女さんもヒロインレースで応援していたのですが、ちょっと牛飼い娘を追い越すのは難しそうな気がします。

特に最近では受付嬢さんが目立つことが減ってしまったので、次巻ではちょっと受付嬢さんの巻き返しに期待です。

次巻『ゴブリンスレイヤー 11巻』は砂漠のお話と後書きに言及ありました。

そうすると拠点の街から離れてしまうので受付嬢さんんが目立つのは次巻でも難しいのかな。

ゴブリンスレイヤーさんについて

ゴブリンを退治するだけの単純な話ではなかったため、当初は動きが鈍かったゴブリンスレイヤーさんです。

ゴブリンスレイヤーさんは経験と入念な準備を活用して未知なる危機を潰し、運の要素を排除して戦う事に特化した存在です。

そういう意味では相手の意図が分からない、未知なる危機を潰すのが難しい陰謀相手は不得手なのかもしれません。

運の要素を排除するゴブリンスレイヤーさんとしては、事態が動くことを座して結果を待っていた期間は本当に不安であったし苦痛であったんじゃないかと思います。

ですので、事態が動くようにローグに依頼して衛視所に忍び込ませたのでしょうね。

衛視所でのトロルとの鉢合わせや酒商が不利となる証拠の入手方法など、どこまでゴブリンスレイヤーさんが意図して行い、どこからが運の要素があったのかが気になりますよ。

事態がゴブリンスレイヤーさんの望む方に動き、あとは単純にゴブリンを退治するだけとなった時のゴブリンスレイヤーさんの述懐は、本当に心が籠っているように感じました。

ゴブリンが居る、だから殺すという単純な行動方針こそゴブリンスレイヤーさんが望むものだと改めて分かりました。

慣れない仕事に面白みを感じることはありますが、慣れた仕事を繰り返し行う職人のような行動こそがゴブリンスレイヤーさんの真骨頂なんだろうな。

ゴブリンチャンピオンやゴブリン聖騎士といった直接的な危険と戦う事より、未知なる危険と対峙することの方がゴブリンスレイヤーさんからすると嫌なんでしょうね。

次巻『ゴブリンスレイヤー 11巻』では、ゴブリンスレイヤーさんが望むゴブリンが現れたから殺しに行くという単純な話になるといいですね。

シリーズ感想の索引

ゴブリンスレイヤー 1巻 感想
ゴブリンスレイヤー 2巻 感想
ゴブリンスレイヤー 3巻 感想
ゴブリンスレイヤー 4巻 感想
ゴブリンスレイヤー 5巻 感想
ゴブリンスレイヤー 6巻 感想
ゴブリンスレイヤー 7巻 感想
ゴブリンスレイヤー 8巻 感想
ゴブリンスレイヤー 9巻 感想
ゴブリンスレイヤー 10巻 感想
ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン 1巻 感想
ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン 2巻 感想
ゴブリンスレイヤー 外伝2 鍔鳴の太刀 上 感想

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