ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで 1巻 感想 ネタバレ あらすじ

『ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで 1巻』のネタバレありの感想になります。

ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想になる前に注意書きをおいてあります。

ですので、未読の方やネタバレを見たくない方でも、そこまでは読んでいただいても大丈夫なはずです。

あらすじ

クラスメイトとともに、異世界へと召喚された「空気モブ」の高校生・三森灯河。
クラスの面々はS級やA級の勇者として召喚されたが、灯河は唯一の最低ランクであるE級。
さらに取得したスキルは、その世界では「ハズレ枠」と称される【状態異常スキル】だった。
女神ヴィシスにより生存率ゼロの遺跡に廃棄された灯河は、絶望の奈落に沈みつつも、自身のスキルを駆使し魔物を蹂躙し続ける。
そして、光も届かぬ闇の底で灯河の胸に去来する思いは、たったひとつだけだった――。
「もし生きて戻ったら――覚悟、しておけ」
かつて空気モブだったE級勇者が、絶対最強へと至る逆襲譚、ここに開幕。

ネタバレなしの感想

クラス丸ごと異世界召喚、復讐モノのファンタジー作品です。

異世界の魔王ともいうべき大魔帝を打倒するための勇者として荻十学園2年C組の面々は女神ヴィシスによって召喚されます。

クラスカースト上位の面々がS級やA級勇者として認定される中で、

クラスでも目立たない「空気モブ」である主人公の三森灯河は、ステータスは最低値、ユニークスキルの【状態異常】はハズレ枠であり、役立たずで最底辺のE級勇者と認定されます。

戦力外のE級勇者と判断された三森灯河は、召喚者である女神ヴィシスに生還者ゼロの”廃棄遺跡”に捨てられます。

“廃棄遺跡”内に存在する邪悪かつ強力なモンスターに襲われ命の危機に晒された三森灯河は、「空気モブ」の擬態を脱ぎ去り本当の自分の姿を取り戻します。

自分のことを役立たずと認定し生存率ゼロの”廃棄遺跡”に捨てた女神ヴィシスと、自分を蔑み見捨てたクラスメイトへの復讐を誓い、”廃棄遺跡”を脱出することを決意した三森灯河の戦いの幕が上がるという物語です。

とても面白く物語を読むことが出来ました。

主人公が異世界転移に伴い授かったスキルや能力が破格の性能を誇るというのはよくあるお話です。

本作品ではスキルは破格な性能なのは他の物語と同じなのですが、そのスキルを使用する三森灯河が能力が平凡以下であるとうい点で制約が設けられております。

破格のスキルである【状態異常】スキルをどのように自分よりはるか格上の強敵にかけるかという点で戦闘シーンに緊迫感が生じて盛り上がっていたように思いました。

“廃棄遺跡”に存在するモンスターたちに比べて自らが圧倒的に劣ることを利用して、強敵であるモンスターを蹂躙する三森灯河の姿にカッコよさを感じましたよ。

ただ、計算して強敵をはめ込んでいくところは面白いのは確かなのですが、はめ込んでからがパラライズからのポイズンばかりな点がちょっと単調に感じてしまう部分は有りましたね。

はめ込む過程は楽しいのですからわがままな希望とは思いますが、パラライズからのポイズンだけではない撃破方法もみてみたいなという希望があります。

三森灯河の復讐劇の始まりですが、復讐対象である女神ヴィシスは子の世界でも屈指の強者ですし、その能力はまさに三森灯河の天敵と言えるものを持っています。

はたしてどのような過程をへて女神ヴィシスに復讐を遂げるのかとても楽しみです。

なにせ復讐相手の女神ヴィシスと来たらとても邪悪でありとても悪辣な性格をしていますからね、復讐の時が本当に楽しみに感じさせてくれますよ!

それに三森灯河のクラスメイト達も中々に曲者揃いであり、復讐の過程でどのような役割を演じてくれるのかも楽しみです。

三森灯河とクラスメイト達の再会の瞬間、互いがどのような感情をみせてどのように対峙するのか和句作させてくれますね。

今巻が面白かったので続刊もおっていきます。

ネタバレありの感想

ここから下は『ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで 1巻』のネタバレありの感想になります。

未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。

ミモリ・トーカ

役立たずのE級勇者として廃棄された主人公の三森灯河です。

「空気モブ」の仮面をかぶり一般人に擬態していましたが、なかなかのヤバいやつでしたね。

クラス丸ごと異世界召喚されていたのに同時もせず、周りのクラスメイト達が女神ヴィシスの言動に流されている中、他のクラスメイト達を観察する余裕を持ち合わせているんですから「空気モブ」の範疇には収まりませんよ。

実際の三森灯河は「空気モブ」ではなく、いいように周囲の雰囲気にながされる人物でもないからこそ、物語冒頭で十河を助けようとしたり、弱った猫を助けようとしたわけですしね。

三森灯河を見捨てただけではなく嘲笑したクラスメイト達に比べれば全然邪悪ではありませんし、擬態を脱ぎ捨てても善人の部類に入る人物だと思いますよ。

三森灯河のモノローグに「悪意には悪意を、殺意には殺意を」と述べていましたが、逆に言えば敵対してこなければ手を出さないという決意でもあったかと感じましたしね。

そういう意味では完全に悪意と殺意をもって接してきた女神ヴィシスと彼が殺されるのを見捨てただけではなく嘲笑したクラスメイト達に対しては、必ず復讐を遂げるはずです。

女神ヴィシスとクラスメイト達の醜悪で悪辣な姿を読者として読んでいるだけに、その復讐の時が本当に楽しみですよ。

ただ、”廃棄遺跡”で高レベルモンスターを多数倒しレベルを大きく上げたのにもかかわらず、三森灯河がステータス的には弱いという制約が設けられています。

真正面から戦えば敗北するという制約があるなかで、どのような手段を用いて三森灯河が復讐を遂げるのか?

その復讐の手段や道のりがとても楽しみですよ。正攻法では勝てない相手をどうやって突き崩し、相手が狼狽する顔を見る時が楽しみなんですよね。

本当、相手にざまあああああするまでの道のりが険しければ険しいほどヘイトがたまるので、そのヘイトが解消されるときのカタルシスが待ち遠しいな。

でも、女神ヴィシスが持つスキル【女神の解呪】は、三森灯河にとって天敵だよなあ。

女神ヴィシス

久方ぶりに見た悪役らしい悪役、主人公の敵役としてピッタリな悪辣さをみせてくれる稀有な存在が女神ヴィシスです。

出番はそこまでないのに三森灯河に対する扱いで邪悪さや悪辣さを見せつけてくれましたよ。

近年まれに見る読者のヘイトを集めてくれるいい悪役だとは思いますが、本当に憎らしいくらいふてぶてしい悪さをみせてくれましたね。

三森灯河は女神ヴィシスのことを「目的達成のためには手段を選ばないタイプ」と述べていましたが、それにプラスして「手段や目的のなかに自身の愉悦を混ぜてくる」タイプに見えました。

しかもその愉悦は一般人から見ると残虐な悪意が見え隠れしてくるのだから本当にたちが悪い、、、

転移したクラスメイト達に異世界だと分からせるためにモンスターに人を襲わせて惨殺させたのも、

役立たずと判断した三森灯河を”廃棄遺跡”にすててクラスメイト達の優越感と覚悟を引き立たせるのも

もっと犠牲を伴わないやり方はあったはずなんですよ。

人を殺させたのもE級勇者を廃棄したのも女神ヴィシスの愉悦のための成分が含まれていたはずです。

読者のヘイトを集めてくれる邪悪な女神ヴィシスを三森灯河が打倒してくれる時が楽しみですが、そのためにはいろいろな困難が待ち構えています。

女神ヴィシス自身が三森灯河にとって天敵と言える状態異常スキルを無効化にする【女神の解呪】をもっているのもそうですが、

そもそも女神ヴィシスと戦うためには女神が存在する国の戦力を上回る必要があります。

それに女神ヴィシスに与するクラスメイトの勇者たちを退ける必要もあります。

女神ヴィシスの能力が【女神の解呪】だけとも限りませんし、それに女神ヴィシスと同等以上の存在の姿もみえかくれしていますからね

三森灯河がどのような手段を用いて女神ヴィシスに伍する力を手に入れていくのか、気になるところです。

クラスメイト

三森灯河と共に召喚されたクラスメイト達も中々に個性派が揃っていて面白かったです。

S級勇者の桐原、A級勇者の小山田と安は、テンプレート的ないきりクラスメイト枠なのですがその言動を観ている分には面白い存在でしたよ。

あまりにイきり発言が多すぎるので三森灯河の前に立ちふさがる強敵になるとは見えませんが(笑)

S級勇者として三森灯河を圧倒する能力とスキルは備わっているのでしょうが、この弱者を見下げる傲慢な態度をみていると三森灯河と対峙して勝てるとは全く思えないですもの。

計算高く生き残ろうとしているB級勇者の戦場の方が対峙した時に厄介だと思いましたよ。

S級とA級の称号を持つ高雄姉妹も冷静かつ周囲に流されない性格であり、姉妹間で連携が取れている分、敵に回ったら一番の強敵になりそうに思えますね。

十河さんは一番勇者らしい性格をしていましたし、三森灯河との関わりをみているとヒロイン枠にも入れそうなんですよね

でも、真面目で善人なせいかくな分、女神ヴィシスの嫌がらせの被害者になりそうで不安を覚えます。

上記、ネームドのクラスメイト達が三森灯河と関わる重要な存在になるのかなと思いました。

今巻で名前がでなかったクラスメイト達は空気に流され付和雷同するだけの存在ですから、異世界の過酷な環境で生き残ることはできないんじゃないかしら。

女神ヴィシスに利用され潰されるか、強力なモンスターに蹂躙されて終わりそうですね。

シリーズ感想の索引

ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで 1巻 感想
ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで 2巻 感想
ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで 3巻 感想

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コメント

  1. ブラックブル より:

    この作品を読みました。異常状態スキルってけっこう役立つと思うんですよね、個人的には。わたしRPGが大好きで異常状態の厄介さは分かっているつもりですから。約2名の女の子を除くクソクラスメイトたち、そして何より勝手に召喚しておいて殺そうとしたドクズ女神の復讐を応援しています。

    • くじらさん より:

      ブラックブルさん
      コメントありがとうございます。コメントのお返しがかなり遅くなり申し訳ございません。
      状態異常スキルは決まると圧倒的な性能を誇りますよね。ゲームでも一歩も動けないまま蹂躙されるなんてこともありますし。
      この作品は悪意の書き方が秀逸で、灯河の復讐譚が成就するのが本当に楽しみですよね。