MMORPGクロスレヴェリに似た異世界へ召喚されたディアヴロは、手違いで奴隷としてしまった豹人族のレムと、エルフのシェラを従え、異世界ライフを過ごしていた。そこへ魔族エデルガルトが現れて『レムの中に封じられている魔王クレブスクルムを復活させるのに協力しないか?』と持ちかけてくる。以前、レムの中の魔王を取り除く、と約束していたディアヴロは――内心は怯えつつも、いつもの魔王ロールプレイを発揮して、魔族の提案に乗ってしまう!
「魔王クレブスクルムを復活させ、この俺が倒す!」
ロールプレイVS本物!? いずれ世界を震撼させる魔王(演技)が絶対的な強さで突き進む異世界冒険譚、第三幕!
『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 3巻』のネタバレありの感想になります。
ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想になる前に注意書きをおいてあります。
ですので、未読の方やネタバレを見たくない方でも、そこまでは読んでいただいても大丈夫なはずです。
ネタバレなしの感想
面白くは読めましたが、気になる点が多くてちょいちょい引っかかってしまいました。
物語当初の目標である魔王クレブスクルム対応について大きく進展しましたし、話が動いて面白かったのですが主人公ディアヴォロの対応やモノローグに違和感を覚えてしまいましたよ。
ディアヴォロが他者との交流に難があり、それを隠すために魔王ロールプレイングするのは勘違いものと楽しめていたのですが、今回は難があり過ぎて突っ込みどころがって感じですよ。
本編の内容に触れない感じで指摘すれば、緊急事態で藁にも縋りたいという時に魔王ロールプレイングを優先して依頼やお願いが出来ないってどうなのよ。
また自分が他者との交流が出来ていないくせに、人の交流を薄っぺらいと評するのはどうなのかなって思いましたね。
確かに薄っぺらい様に思えたとしてもそれすら出来ていない人間の論評とか薄ら寒いですよ。
そんな事を考えてしまったことを自省していましたが、自省の内容がなって感じです。
友達が居ないから分からないと嘆くのではなく、親しい人間たちのことを薄っぺらいと考えてしまう至高や、そんな薄っぺらいと思える関係すら築けないことを反省しましょうよ。
なんか感想がディアヴォロ叩きばかりになってしまいそうなので、そこら辺はネタバレありの方に回すことにします。
本作品のウリであるお色気シーンは巻を重ねるごとに過激になっていきますね。
なんだろう当初は軽いエロ位ならない方がとか思っていたのですが、逆に過激になっていっても困ってしまうというか(笑)
口絵のイラストを見て、これはお色気の一線を越えてないかしら?と思ってしまいましたが本当に越えていて笑ってしまいましたよ。
ラッキースケベとかじゃなくて意図してやっているんだからディアヴォロはすげえなって感じですわ。
童貞なのに良くあんな程度の興奮ですんだなって思いますし、受け入れたレムの方もすげえなって感じです。
この感じでいくと次の巻ではもっと過激なシーンが追加されるのかしら?
物語当初の目標がひと段落しましたし、次の目標はどうするのかな?
ディアヴォロが受動的すぎて彼自身の目標、目的がない点が彼に想い入れが出来ない原因かなっと思っていますので、次巻はディアヴォロが能動的に動いてほしいなって思ってます。
そろそろ自分の本拠地がどうなっているのかを確認したり、自分から率先して動いてほしいですね。
ネタバレありの感想
ここから下は『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 3巻』のネタバレありの感想になります。
未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。
ディアヴォロさんについて
個人的には今まで以上にディアヴォロさんの言動にモヤモヤする巻でしたよ。
レムを救うという意欲は良いんですけど、魔王復活を考えなしに進めてしまったのは流石にダメでしょ。
運良く復活した魔王が記憶喪失で助かりましたが、あれが今までの魔王の様に人を殺す意思を持っていたらどうしたんでしょうね。
倒せるかどうかも分からないボスキャラを復活させて何とかなるのはゲームだけでしょ。
この世界は命は一つで無理はしないと理解していたのに、過去の魔王の強さ恐ろしさを調査もせずに復活させるのはなんだかなあって感じですよ。
ディアヴォロさんの浅慮なところと人付き合いが苦手なところを成長させるために意図されたイベントならいいんですけど、そうじゃないならディアヴォロさんの活躍を楽しむ前にもやっとしちゃうな
魔王ロールプレイングが原因で揉める展開は笑えるところもあるけど、人付き合いが苦手だから素直に感謝やお願いが出来ないままだと、ディアヴォロさんのこと好きになれないなあ。
まあディアヴォロさんの隠し事はそのうちレムやシェラにバレるはずだし、その時までに少しでも自分の素直な言葉で伝えられるようになってほしいですね。
もう一点ディアヴォロさんのことで気になるのが、意図して魔族以外を殺さずにすんでいるところですね。
前巻キイラの今巻のサドラーと胸糞な悪役ですらディアヴォロ自身が殺すことをしていないのは、きっと作者の方の狙いがあるんでしょうね。
人を殺した時にディアヴォロが受ける衝撃を劇的に書こうとしているのか、それとも永遠に甘い世界でディアヴォロを活躍させる気なのか気になりますね。
甘い世界で活躍させる気なら、サドラーのことも痛めつけながらも命取らないという展開にしないはずだし、劇的にしようとしているのかなって思います。
初めて自分の意思で人間を殺す決意をディアヴォロがするとき、彼がどう悩み、そんな彼をレムやシェラが支えるのか楽しみですね。
魔王クレブスクルムについて
復活した魔王ですが幼女ですし、仲間になりました。以上!
って感じであっさり仲間入りですね。
彼女の脅威を目のあたりにした上でディアヴォロの対応を受け入れたシルヴィは寛容なのか、考え浅いのか、ディアヴォロを信頼しているのか分からないな(笑)
ディアヴォロの奴隷魔術で従属させましたが、今巻でみせた魔王としてのクルムの強さをみると魔王に覚醒したら従属できるのか疑問です。
ディアヴォロが殺したくないと受け入れた訳で、魔王の脅威を考えるととても甘い甘い決断に思えます。
ディアヴォロの決断が正しいものだったのか、甘い判断で苦いしっぺ返し受けるのかも気になりますね。
個人的には深く考えず自身の殺したくないという感情を優先した分、何か問題が起きた時にディアヴォロが自身の決断に責任を持って対応してくれる気概を見せてほしいなって思います。
珍しくディアヴォロ自身の意思で決めたことですからね。
さて、魔王クルムですが人を殺すという目的意識を持たずに復活しています。
目的意識を持たなかった理由は、ディアヴォロの魔力の影響なのか、レムの決意の問題なのか気になりますね。
もしも人を殺さない魔王になれるのならば、魔王という存在に人を殺すという目的意識を植え付ける存在が居るのかなって思います。
その存在こそが魔族と人族争わせる元凶で、ディアヴォロ達が最後に戦う敵になるのかなって妄想してしまいますね。
レムがスレンダー系、シェラがグラマー系、クルムが幼女系とヒロインの系統が分かれていますので、きっと次のヒロインはお姉さん系の色気あるキャラと予想しておきます。
シリーズ感想
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 1巻 感想
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 2巻 感想
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 3巻 感想
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 4巻 感想
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 5巻 感想
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 6巻 感想
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 7巻 感想
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 8巻 感想
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 9巻 感想
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 10巻 感想
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 11巻 感想
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 12巻 感想
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 13巻 感想
お勧めの作品
思いつかなかったので一回おやすみです。