『賢者の孫 4巻 天下無双の魔王降臨』のネタバレありの感想になります。
ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想になる前に注意書きをおいてあります。
ですので、未読の方やネタバレを見たくない方でも、そこまでは読んでいただいても大丈夫なはずです。
あらすじ
スイード王国へ侵攻していた魔人の集団を撃退したシン達アルティメット・マジシャンズ。その後シン達は世界各国に及ぶ魔人の脅威に対抗するため、周辺国に連合の結成を提案する。そして、無事にカーナン王国とクルト王国との交渉が終わったその時、魔人の集団がクルト王国へ侵攻を始めた!! その報せを聞いたシン達は新開発の魔道具を駆使して魔人の集団を迎え撃とうとするのだが――!? シンの型破りな大人気異世界ファンタジーライフ、第四弾!!
ネタバレなしの感想
あらすじにある通り、作品舞台を広げるためにシンとアルティメット・マジシャンズの面々が周辺国に赴き観光を楽しむという繋ぎの回ですね。
観光が終わった後は夏ということでビーチでバカンスと終始ゆるく楽しい雰囲気のため、魔人たちの脅威っていったいなんだったけと難しく考えずに楽しめること間違いなしです。
周辺国に赴いて連合結成の下準備はすべてオーグが行っているため、シンたちは本当に各国で観光したり、デートをしたりトラブルを起こしたりと本当に自由な雰囲気ですわ。
シンが居るところにトラブルありという感じで、各国で何かしらのトラブルに巻き込まれていますが、どのトラブルも大した問題にはならずちょっとしたコメディという感じで読者を楽しませてくれます。
羊が魔獣化したので対峙するというトラブルと、雑魚魔人が襲撃してきたから撃退するというトラブルが同列となっている時点で雑魚魔人はシンとアルティメット・マジシャンズにとって危険でもなんでもないところが素敵です。
そんな圧倒的強者であるシンの弱点を探そうと暗躍するゼストたちが何だか可哀そうに思えるくらいの戦力差ですよ。
一応、今回の雑魚魔人襲撃でゼストはシンのウィークポイントを見つけた気になっていますが、そこはウィークポイントというよりは逆鱗ポイントだから手を出すとまずい気しかしないんだよなあ。
次巻『賢者の孫 5巻』で逆鱗に触れられたシンの本気の強さが見られると思うと、ワクワクしてきますわ。
周辺国観光完了後は夏休みということで海でのバカンスですが、海ということで女性キャラクターの肌色が全開ですし、シンとシシリーのバカップルともいえるイチャイチャが楽しめますよ。
正直、無双することが確定している戦闘シーンより、イチャイチャシーンとかアルティメット・マジシャンズ同士のビーチバレーの方が盛り上がっている気がします。
一応ファンタジーバトルがメインの作品としてこれでいいのかという気もしますが、元々ピンチなど訪れないほのぼの俺Tueee作品でしたし、この路線が正解な気がします。
次巻でもシンとシシリーのバカップル振りをどう描くのか楽しみです。
シンとアルティメット・マジシャンズが強すぎて被害なしに撃退を続けているため、雑魚魔人が本当に雑魚にみられる事態になってきていますが、この魔人を侮る風潮から周辺国で被害が出てくるのかしら?
それとも雑魚を倒してイキっているだけの癖に若造が大口叩くなとシンやアルティメット・マジシャンズが煽られる流れなのかな?
雑魚魔人を侮るのはともかく、シンたちを侮るのはヤバいぜ。
侮った挙句、シンたちの真の実力を知って驚愕する展開が目に見えてきますが、そういったお約束や王道部分こそが本作品らしさなので、そういった展開が訪れることを楽しみにしておきます。
ネタバレありの感想
ここから下は『賢者の孫 4巻 天下無双の魔王降臨』のネタバレありの感想になります。
未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。
シンの弱点について
魔法の力は規格外、体術関連も鍛えているので強いという全く隙が無いアルティメット・マジシャンズのリーダ、シンの弱点がついに明らかになりました。
それは転生前に社会人の経験がある年齢であった割に常識を知らず、空気も読めず、警戒心もゼロであることではなく、シンが何よりも大切にしている好き好き大好きで超愛しているシシリーの存在です。
今巻でも雑魚魔人との戦闘でシシリーが危うくなれば、怒りに我を忘れて周囲の被害を顧みることもなく強力な魔法を使っていることからも明らかです。
雑魚魔人をけしかけてその事実を知ったゼストさんも、シシリーをシンの弱点と捉えたようです。
まあ読者視点からしてみればゼストさん無謀なことはやめておけよとか、態々虎の尾を踏みに行くバカが居るかとしか思えませんがね。
何故にわざわざシンの逆鱗に触れていこうとするのか私には理解できませんし、私には火薬庫の上で花火で遊んでいるとしか思えないゼストさんの散り際の輝きを楽しむことしかできないです。
ただね、シンさんの方もいけないんですよ。
我を忘れるくらいシシリーのピンチに激怒するくらいなら、シシリーに戦闘させるなって話ですよ。
アルティメットマジシャンズが戦う分には全くピンチにならないのに、態々戦闘力が低く回復役が適任のシシリーを戦闘に駆り出させる必要ないんだけどな。
好きな女性のピンチを救うシンはカッコいいなのか、シシリーに危険が迫ると我を忘れてしまうくらいシシリーの事を大切にしている・愛しているシンはカッコいいという描写の為なのかしら?
シンの冷静さを失わせる、我を忘れさせるという意味では確かにシシリーは弱点なんですけど、冷静さとか元々シンには関係ないし、シンが怒りに我を忘れたとしても魔人側に真を倒せるだけの力が無いように見えるんですよね。
正直、魔人たちが善戦する未来も見えませんし、ちょっとだけピンチになったシンが颯爽とそのピンチを打破する方を楽しみにしようかと思います、
シリーズ感想の索引
賢者の孫 1巻 常識破りの新入生 感想
賢者の孫 2巻 破天荒な新英雄 感想
賢者の孫 3巻 史上最強の魔法師集団 感想
賢者の孫 4巻 天下無双の魔王降臨 感想
賢者の孫 5巻 狂瀾怒濤の三国会談 感想
賢者の孫 6巻 英姿颯爽の神使降誕 感想
賢者の孫 7巻 豪勇無双の英雄再臨 感想
賢者の孫 8巻 豪勇無双の英雄再臨 感想
賢者の孫 9巻 驚天動地の魔人襲来 感想
お勧めの作品
今回のお勧めは『賢者の孫 (10) (角川コミックス・エース)』です。
漫画版賢者の孫も遂に大台の10巻ですね。人気がある証です。
アニメ放映直前の発売なので、放映中にもう一冊くらい発売されそうですね。
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