『賢者の孫 6巻 英姿颯爽の神使降誕』のネタバレありの感想になります。
ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想になる前に注意書きをおいてあります。
ですので、未読の方やネタバレを見たくない方でも、そこまでは読んでいただいても大丈夫なはずです。
あらすじ
無事に三国会談が終わりアールスハイド王国に帰ってきたシン達アルティメット・マジシャンズ。魔人との戦争に備えるため世界各国が戦力増強を図る中、シン達も合同訓練や魔物狩りで基礎魔力値を上げることに。時を同じくして、その動きを察知した魔人シュトロームも謀略を巡らし、シン達の矛先を自分たちから離反した魔人達へ向けようとするのだが――!? 『魔王』シンの破天荒で型破りな大人気異世界ファンタジーライフ、第六弾が登場!!
ネタバレなしの感想
ストーリーが進んでいない上に起伏もないんで流石に私も今巻の内容は擁護できないです。
いつも通りのシンとシシリーのイチャイチャというかバカップル振りだったり、シンの発明品が大当たりして大儲けでお金持ちになったり、雑魚魔獣を半端ない数を倒して周囲からSugeeeって言われたりはありますので、その辺が好きな方なら楽しめるのかなって感じです。
ただ自分は流石に代わり映えしない主人公上げ展開に飽きてきたんで、そろそろ新しい主人公上げの展開を見せてほしいなって思いますね。
シンが無自覚になにかする⇒世界の常識を覆す凄い行為⇒周囲が凄いと騒ぐ&やりすぎだと突込みを入れるって展開はもうおなか一杯なんです。
毎巻で同じ展開をみせられても新鮮さもないですし、驚きもないですよ。
初っ端から不満をぶちまけてしまいましたが、今巻の内容は賢者の孫を楽しんで読もうと思っている自分でも擁護がちょいできませんでした。
世界各国の首脳陣の師匠役であるマーリン&メリダ凄いってところと、シンが神の御使いであるとされたところが笑える&盛り上がれるポイントだったかな。
魔人との戦いは今巻でもありませんでしたが、そもそも戦闘シーンに熱さも爽快感もさほどないので戦いが無くてもそんな影響はありません。
一応、作品的にはラスボス格のオリバー=シュトローム以外ではシンやアルティメットマジシャンズを苦しめられる存在がいませんし。
そのオリバーも『賢者の孫 1巻』でみせた強さからすると、シンを苦戦させることは出来ても、敗北させるまではいかないでしょうしね。
オリバーとシンが対峙したとするとシンが不通に勝利して作品が終わってしまうので、作品を終わらせないようにオリバーの前にシンが辿りつかないよう回り道をしている感があります。
人類側が魔人への反攻作戦を開始したところで次巻『賢者の孫 7巻』につづきましたが、次巻でも絶対にオリバーと戦わないと断言できます
大多数の読者が帝国農民が変貌した雑魚魔人倒してお茶濁し終わると予想しているでしょうが、いい意味で期待を裏切ってくれるといいな。
延々雑魚を蹂躙してる姿見せられても面白くならないので、本当になんか新しい展開を見せてほしいです。
ネタバレありの感想
ここから下は『賢者の孫 6巻 英姿颯爽の神使降誕』のネタバレありの感想になります。
未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。
話が進まないし、起伏もない問題
前巻『賢者の孫 5巻』で対魔人で国家間の連合ができたし、今巻『賢者の孫 6巻』では話進むだろうと思ってたが全然進んでなかったぜ。
今巻でも魔人と戦うこともなく、名前も描写もほぼない魔獣を大量に倒したって言われても、どう盛り上がればいいんだよ。
あんな大量の魔獣を苦も無く倒すアルティメット・マジシャンズは規格外だって作中人物を驚愕させても、読者側は既にアルティメット・マジシャンズが規格外なのは知っています。
シンたちが楽々狩っちゃってるんで、どんなに魔獣が規格外であり災害クラスの恐ろしさがあるって言われても、読者的に驚きはありません。
もはや主人公たち凄いとか称賛される姿見て面白いった感情はありません。
また同じ展開繰り返しているなっていう、まんねり感しか湧かないですよ。
主人公たちが圧倒的強者であり別格の存在であるという展開は嫌いじゃないですが、もうちょっと上手く描いてほしいです。
魔獣と脇役の真剣に戦うシーンを描いた後に、アルティメットマジシャンズがあっさり苦も無く倒すという構成にすれば、まだコメディ的には見られるんじゃないかしら?
えぇえ、俺たちは魔獣一体倒すのにあんだけ苦労したのにアルティメットマジシャンズさん達は瞬殺しちゃうのかよ的な。
ううーん、例えで出してみたけどそんな面白い展開でもないか(笑)
受け入れられる俺Tueeeと、つまらなく感じる俺Tueeeの違いは、俺Tueeeの表現の仕方だとは思うのですよ。
主人公を持ち上げるために変に周りのレベルを下げると、面白さのレベルも下がるような気がするんですよね。
メインストーリーの方もやっと魔人たちの領土に反攻作戦を行うってところで終わっちゃいましたよ。
前半のシンの発明品で大儲けパートか、中盤の魔獣狩りのパート失くしておけば良かったんじゃないかな?
発明品が凄い売れているっていわれても、その発明品って現代社会で浸透している冷蔵庫やらトイレですよ。
異世界的には凄いのかもしれないけど、読んでいる私はトイレ作っちゃうシンSugeeeとか思わないですよ。
その発明品によって異世界が変貌するわけでもないし、ストーリーに影響が出るってわけでもないし。
その不要部分を除けば魔人との戦闘開始まで描けたんじゃないのかしら?
なんか前巻と今巻の展開は話の引き伸ばしているとしか思えませんでした。
既刊9巻まで購入済みなのでそこまでは読みます。
本当にこの後のどこかでストーリーが盛り上がってくれることを願いますよ。
魔人側の首魁のオリバー=シュトロームもやる気ない状態だけど、果たしてやる気を取り戻してくれるのだろうか。
シンたちを相手に出来そうなのがオリバー=シュトロームくらいしかいないんで、あなたのやる気に作品の今後がかかっているんでお願いしますよ。
シリーズ感想の索引
賢者の孫 1巻 常識破りの新入生 感想
賢者の孫 2巻 破天荒な新英雄 感想
賢者の孫 3巻 史上最強の魔法師集団 感想
賢者の孫 4巻 天下無双の魔王降臨 感想
賢者の孫 5巻 狂瀾怒濤の三国会談 感想 ネタバレ あらすじ
賢者の孫 6巻 英姿颯爽の神使降誕 感想
お勧めの作品
今回のお勧めは『賢者の孫 (10) (角川コミックス・エース)』です。
漫画版賢者の孫も遂に大台の⒑巻ですね。人気がある証です。
アニメ放映直前の発売なので、放映中にもう一冊くらい発売されそうですね。
KADOKAWA (2019-03-30)
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