真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました 2巻 感想 ネタバレ あらすじ

真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました 2巻』のネタバレありの感想になります。

ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想になる前に注意書きをおいてあります。

ですので、未読の方やネタバレを見たくない方でも、そこまでは読んでいただいても大丈夫なはずです。

5月1日発売の『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました 4巻』を購入したので、優先して本シリーズを読んでいこうかと思います。

果たして今週末には3巻と4巻の感想もあげられるのだろうか?

次の土日には『オーバーロード 亡国の吸血姫』の感想を優先してあげる予定なので、我ながら難しいなという気はします。

でも、頑張って感想あげるよ!(フラグ)

あらすじ

お姫様とお風呂にデート、甘イチャ生活加速中!?英雄の新生活は順風満帆!

追い出された英雄・レッドは、魔王軍との戦線を離れ辺境の地で薬師として幸せな新生活を営んでいた。「薬屋って案外、暇なのな―」「それじゃあ仕事のことは忘れて、のんびり遊びましょ!」そんなリットの提案から、二人は店に本日休業の札をかけ走竜に乗り川辺でデートをする事に――。「ね、早く泳ご!」水着姿のお姫様との甘い時間は英雄の心を潤していく。 一方、レッドの離脱により混乱する勇者達は遺跡に遺された先代魔王の飛空艇をめぐり更なる激戦地へと向かうのだが……!? 世界に何があっても、2人の幸せな時間は揺るがない――。追われた英雄による大人気スローライフ・ファンタジー第2幕!!

ネタバレなしの感想

今巻も楽しく読むことが出来ました。

スローライフな部分も良かったですが、スローライフを邪魔する麻薬の万円から発生した事件の部分がとても面白かったです。

辺境の街を騒がす麻薬、加護という存在、勇者パーティ側の状況、魔王側の思惑と世界の広がりを感じることが出来ました。

この世界がどうなっていくのか?

そのことにレッドはどう関わり、どう動くのか?

レッドとリットのスローライフは継続できるのか?といった楽しみがどんどん増えてきましたよ。

レッドとリットのスローライフというかイチャイチャ同棲生活も程よい甘々振りで二人のやりとりを楽しめました。

水辺でのデート、ダブルベットで一緒にねむるところ、そして一緒にお風呂入ってのイチャイチャ、本当にレッドとリットの幸せな新婚生活が楽しめる内容でした。

このまま何事もなくスローライフが進めば、間違いなく結婚して幸せになるんだろうなという感じの仲の良さですね。

リットがぐいぐい押している様にみえますがレッドの気持ちを考えて強引にならないところと、リットの好意を無下にせずきちんと受け止めたうえで好意を返すレッドの気持ちが本当にいいんですよね。

こんな二人だから甘々な生活を応援したくなりますし、もっと読みたくなるんでしょうね。

ただ、延々甘々スローライフが続くと新鮮さが無くなりますし、今の様に適度に妨害するような事件が発生する方が丁度いいのかもしれませんね。

甘々スローライフの方は順調ですが、辺境の街での平穏な暮らしの方は順調ではありません。

街に蔓延する麻薬を原因としたトラブルは根が深く、英雄役は他の人間に任せて隠遁していたいというレッドを隠遁させることを許しません。

レッドの直接的な武力ではなく、状況を読み取り相手の裏をかくという知略の方での活躍で麻薬を発端とした騒動は収束することはできました。

ですが、今回の事件の動機となった悪役側の思惑や考えは単純に否定することが出来ない重い内容でありました。

レッド自身もその考え自体は否定しきれなかった点を考慮すると、この騒動の根本となった原因は残り続ける気がします。

そして、今回の騒動とは別に暗躍する存在も姿を見せていますし、レッドとリットにスローライフを満喫することを許してくれませんね。

悪役側の主張を完全否定することはできないと思いましたし、レッド自身も自分の考えが正しいとしないところは本当に納得できました。

レッド自身も加護の恩恵を受けた面もあれば、その加護の所為で勇者パーティーを追放されたという負の面もありますしね。

加護という祝福が人々に与える影響の大きさ、その加護を祝福と考えるか呪縛と考えるかの考え方の違いというのは、本作品のメインテーマといえるのかもしれないですね。

加護を与える神の存在があれば、その神に反逆するかのような行動を起こす存在もある。

レッドとリットは加護の存在と、その加護に縛られるかのような人々に対してどのように考えて、どの様に動くのか今後も楽しみです。

レッドとリットが辺境の街で活動する一方、ギデオン不在の勇者パーティーの方はパーティ崩壊が更に進んでいます。

ギデオンを追放したアレスの罪は確かに大きいですが、今さらギデオンがいてくれればと嘆くだけで改善のため自らが何もしない仲間にも問題があります。

ギデオンに頼っていながら正当な評価をしていなかった自分の行いも悔いるべきなんじゃないかな?

ギデオンの働きの重要さを理解したのなら、その穴埋めをするべくギデオンを呼び戻すのではなく、自分がその役割を果たすべく動くべきじゃないかな?

といった不満が読んでいて出てきてしまいますね。

本来であれば追放の首謀者アレスがメタくそに仲間に叩かれているの見て溜飲を下げる展開なのでしょうが、アレスがまったく無能すぎるのと仲間側も褒められたものじゃないんで、罵倒に乗りきれず溜飲が下がらない面があります。

ルーティがギデオン追放を受け入れたのは、真の仲間であるギデオンをこの破綻しつつある環境から開放するのが目的でもあった気がしますよ。

ギデオンの穴埋めとして雇われたティセの方が、パーティ内では新米ですけど真の勇者パーティメンバーとして行動していましたし、真の仲間であるといえましたよ。

ですから、ルーティがパーティを抜け出す時にティセを伴ったのは納得できました。(もちろん、ティセが飛空艇を操縦できるというのが前提にありますが)

次巻では勇者パーティを抜け出したルーティとティセがどの様な行動を起こすのか楽しみです!

ネタバレありの感想

ここから下は『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました 2巻』のネタバレありの感想になります。

未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。

ルーティについて

今巻を読んだらルーティ触れないわけにはいきません。

ルーティが魔人薬を求めて向かった先は辺境の街ゾルタンです。

いよいよギデオンとルーティが再会ですよ。

勇者パーティの現状を知り、魔人薬を求めるルーティの状態を知ってもギデオンはスローライフを続けるのか?

ギデオンと新婚生活を送るリットの事をルーティはどのように思い、どのように動くのか?

ダナンに化けた魔神は二人の再会を邪魔するのかと気になる要素満載ですよ。

私個人の想いとしては、レッドとリットには辺境でスローライフ生活を満喫してほしいですし、勇者パーティの方はルーティとティセを中心として仲間を集めなおして冒険してほしいと思います。

ただ、勇者の加護の力が呪縛の様にルーティの心を蝕んでいるかのような点が気にかかりますよ。

強力な力には代償を伴うとしても、今のルーティは人間性を捨てきっているように見えますからね。

レッドとリットがスローライフを続けるためにも、ルーティの状態を改善させる必要があります。

なにせ勇者パーティを追放されたからと言って、ギデオンとルーティが兄妹であることには変わりはありませんし、ギデオンは妹が大変なのに自分だけ幸せになることを受け入れられる心の鈍さはありませんから。

加護の影響を麻薬を用いず抑えることが出来るようになればスローライフ続行できそうですが、何かいい手があるのか?

ギデオンが加護に頼らずに作成した薬で解決できれば、加護に対する反抗ともいえますので、そんな展開になるといいな。

加護について

ギデオン追放の根本的な原因でもあった加護。

この世界に生まれたものが授かる祝福なのですが、同時にその祝福を受けた人物を加護の意識に縛り付ける呪縛に思えます。

今巻の悪役となったビッグホークが述べていたように本人の望んだことと加護の内容が違う時、祝福は祝福ではなくなります。

ギデオンも『導き手』という加護のお蔭でルーティを助けることができましたが、その加護に限界を感じて勇者パーティを離脱した訳ですし、加護というものは功罪ともに大きい存在といえます。

加護という存在があるから生き方が縛られると考え、その呪縛を断ち切ろうとしたビッグホークの考え自体は責められないと感じました。

もちろんビッグホークの行為によって苦しめられた人々が出ているわけですので、諸手を挙げて受け入れられはしません。

ですが、加護に犯行を企てるという行為自体はそんなに酷いことではないのではと考えます。

なにせ、能力面だけではなく感情面でも加護の影響がでてしまうことを考えると、生きる為に加護を使用しているのではなく加護の力に人間がしたがわせられているとも思えますので。

今の魔王が神に反旗を翻しているのも「加護」という存在に納得できず、「加護」を授ける存在である神に対して反乱を起こしたのではないかと深読みをしてしまいますよ。

加護の力に頼らずスローライフを行うレッドの生き方もある意味では加護への反抗ともいえますね。

果たして、勇者であり妹でもあるルーティと再会した時に、レッドの加護である「導き手」は何らかの意思を示すのか?

その遺志にレッドは従うのかどうなのかという点が次巻『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました 3巻』の注目点になっています。

シリーズ感想の索引

真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました 1巻 感想
真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました 2巻 感想

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