『俺を好きなのはお前だけかよ 7巻』のネタバレありの感想になります。
ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想になる前に注意書きをおいてあります。
ですので、未読の方やネタバレを見たくない方でも、そこまでは読んでいただいても大丈夫なはずです。
あらすじ
これがラブコメの最前線だ――!!
みんながドキドキするラブコメ、あります。
キミは、女の子のおっぱいを触ったことはあるかい?
俺は、ある。しかも、二人――。そして、おっぱいタッチしたその子たちの彼氏でもあるのだ。ようやく来たぜ。人生の最高潮ってやつが。ん? パンジー、ひまわり、コスモス、あすなろの四人からの『告白』への返事はどうしたって? おっぱいタッチしたサザンカとチェリーとの二股恋愛。
それが答えだ。……釈明は本編でやらせてくれ!!個人的にはサザンカとコスモスが頑張ったなぁ、と 思った回だったね。 ツンデレ属性はとても気になります あと実は一番頑張ったであろうコスモスには 最後にちょっとした(本人にとってはとっても大きな) ご褒美がまってましたね
ネタバレなしの感想
前巻『俺を好きなのはお前だけかよ 6巻』の衝撃的なヒキ、ジョーロが何故にチェリーとサザンカと交際することになったのかが判明するシリーズ第7巻です。
内容に触れる前に私からの忠告一ついいますと、口絵を見るとおおよその物語が想像ついてしまうので、読み終えるまで口絵は見ないことをお勧めします。
では、今巻の内容に触れますと、2人とジョーロが交際をすることになった事情は開始早々で判明します。
交際することとなった事情を解決するためにジョーロが主導的に動くという内容になっています。
チェリーとサザンカ、2人のヒロインがそれぞれ抱える問題を解決するという展開ですので、この2人のヒロインの出番が多めです。
特にサザンカはこれまでの不遇っぷりが嘘のように見せ場が多く、可愛らしさや魅力が前面に押し出されています。
暴力的なツンデレとはいえ真っ当な性格していますし、報われないけどジョーロの尽くしているし、既刊でも魅力はありました。
でも、1冊を使うメインエピソードのヒロインとなると、出番も増えますし可愛らしさや魅力がさらに増しますね。
サザンカ派になる読者の方も多いのじゃなかろうか。
サザンカが目立つ一方でチェリーの方は目立って魅力的に感じなかったのは、彼女が好意を向ける相手が別の人間だからなんでしょう。
ジョーロの方もチェリーの事情に協力はしますが気持ちを入れている訳ではありませんしね。
2人の抱える問題の根幹や原因、その解決方法は読者視点でも気づける内容であると思います。
ですが、その解決に至る過程と決着は読者の予想を超えて驚きがありました。
チェリーの問題の解決方法、本当にジョーロの読みは深さは凄いです。
一つの問題をただ解決するだけではなく、別の問題の解決にも使うとか全てはジョーロの掌の上かと思わせられます。
そして問題の解決編に出てきたあのキャラクターの活躍をみると、ちょっとそのキャラクターに対する印象が変わりますね。
私にとって苦手な存在でしたが今巻の活躍を見たらちょっと認めたくなりましたし、再登場に納得も出来ましたよ。
本シリーズは巻を重ねるごとに登場キャラクターが増えていきますが、その増えたキャラクターを使い捨てにせず続刊でも活躍の場をつくるところが私は大好きです。
特にたんぽぽとか初登場時は本当に苦手なタイプに思えたのに、いまじゃあ出てくると癒される本当にタンポポの様に癒してくれる存在です。
もしかして私は本当にワタゲストになってしまったんだろうか。
新キャラクターを使い捨てにしないというのは大事なことですが、そこがネックとなっている点もあります。
前巻の感想で私はヒロインたちの横のつながりを感じる展開が大好きと書きましたが、今回はヒロインたちの出番が少なめです。
特にメインヒロインであるパンジーの出番は本当に少なくて寂しく思いましたよ。
でも、そんな少ない出番にも関わらず重要そうな伏線っぽい発言を残していくところが、本当にパンジーがメインヒロインなんだなと感じさせられます。
重要そうな伏線についてはネタバレありの感想の方で触れようと思います。
既に続刊で明らかにされていたり、伏線じゃないとネタにされていたら恥ずかしくて死ねますね。
あと出番は少な目ですがコスモス会長は十二分に輝いていました。
ジョーロとの恋愛ではポンコツ可愛いコスモスですが、ここぞというところで活躍は流石会長と思わせるものがありました。
活躍した分の報いもありましたし、コスモス会長派も増えるんじゃないかと思いますね。
次巻は串カッツアー対鳥スタンがメインエピソードになるのかな?
ツバキメイン回なら個人的に嬉しいけど、きっとメインエピソードは別の問題なんだろうな。
どんな内容であれ驚きを楽しめることは間違いないと信頼できるシリーズですので、続刊も早めに読もうと思います。
ネタバレありの感想
ここから下は『俺を好きなのはお前だけかよ 7巻』のネタバレありの感想になります。
未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。
ジョーロ
巻を重ねるごとに成長していく主人公のジョーロ君です。
今巻でのチェリーとサザンカの問題、その問題にかかりっきりでヒロインたちの間に発生した確執を自らの手で主導して解決しています。
頼りになる親友のサンちゃん、言葉は厳しいがジョーロに優しいパンジーの2人に助けを求めていません。
2人の問題を解決するだけではなく、その問題を利用して他の問題も合わせて解決する姿をみますとジョーロがモブキャラとか信じられないです。
1学期での様々な問題を解決していった経験や決意がジョーロを成長させたのでしょうね。
以前のジョーロならサンちゃんの助力を当てにする姿をみせていたはずです。
ですが、今回のジョーロはサンちゃんからの協力を断り、自分の手で解決すると宣言しています。
本当にジョーロは成長しましたね。
その姿を見ていると、ちょっとした問題や重圧程度は簡単に解決してしまいそうな安心感すらあります。
ジョーロが成長したことは喜ばしいのですが、成長したジョーロに合わせて問題や重圧のスケールも大きくなっていきそうです。
逆に言えば、成長したジョーロでも押しつぶされそうなほど大きな問題が発生する、残されているように思えます。
その問題とはパンジーの根幹に関わる事だと思うのですよ。
今巻では出番が少なかったパンジーですが、そんな少ない出番に何気なく交わされた会話の中に重要な伏線が含まれていたと感じました。
そんな不安な要素が裏で積み重なっている様に思いますが、ジョーロならきっと乗り越えられるという安心感はあります。
ジョーロも色々な経験を積んで成長していますし、頼れる仲間たちがいますからね。
コスモスやひまわりといったヒロイン達、頼りになる親友のサンちゃんや同族嫌悪はあるが力量は信頼できるホース、そしてたんぽぽやカリスマグループといった信頼できる仲間たちもいますから。
ジョーロなら乗り越えられるでしょうし、ジョーロだけでダメでもジョーロたちなら乗り越えてくれると信じさせてくれると感じます。
パンジーに関する伏線
表紙のパンジーの寂しそうな表情、これは今巻で出番が少なくジョーロとの交流が少なかったが故の表情なんでしょうか。
パンジーが寂しげな顔をしていた理由はそれだけではない気がします。
そんな寂しげな表情をしていた理由の一端は、今巻の問題が解決した後のジョーロとの会話で語られていた内容にある気がします。
パンジー自身についての情報、中学時代については1学期編の完結エピソードで少し触れられていますが、それ以外はまだ明らかにされていません。
パンジーがジョーロを知った切っ掛け、ジョーロ自身は覚えていないパンジーとあだ名をつけたエピソード、
そしてジョーロの事は好きだけど付き合えない理由など意図的に事情や情報が明らかにされていません。
そんなパンジーという人物の根幹に関わる情報が意図的に抑えられていた中、パンジーが自らの根幹に関わる内容を吐露しています。
それは、「誰かの代わりを演じて、相手に触れ合う」という言葉です。
パンジーがジョーロに対して好意を持っているというのは、これまでのエピソードを考えるとパンジー自身の感情であると思います。
でも、パンジーがジョーロの前に現れたり、ジョーロのことを気にした切っ掛けは「誰かの代わりを演じ」るためだったのかもしれないです。
パンジーが誰かの代わりを演じると時、それはパンジーがその相手に対して「絶対に返したい恩がある時」です。
パンジーは「誰かの代わりを演じて、」ジョーロと触れ合っている訳ですから、「絶対に返したい恩が」ある相手はジョーロに関わりのある人物のはずです。
今のところ、その人物の正体に迫る情報は少なく断定することはできません。
ただ、この人物のことなんじゃないかなという推測はできます。
その人物は前巻であすなろにみせた昔のアルバムでジョーロとヒマワリと一緒の写真にいた女の子ではないかと考えています。
前巻ではその女の子についての詳細はさほど語られず、名前すらも出てきません。
ですが、その女の子について語る時に姉はジョーロの表情を窺っていましたし、ジョーロにとって重要な人物であることは窺われます。
メタ的な視点になりますが、本筋と関係のないキャラクターでしたら意味深な形で情報を出すことは無いはずです。
小学生時代のジョーロと親しい、今は遠く離れた場所にいる女の子。
その女の子こそが、パンジーの「絶対に返したい恩が」ある相手かはまだ分かりませんが、現状では一番可能性が高いんじゃないかなと思います。
果たして私の推測は当たっているのかどうか。
でも読者の予想を裏切りさらに上をいくことに定評がある本作品ですから、全くパンジーと関係なかったりもするのかなと疑心暗鬼ですよ。
ジョーロたちの修学旅行の行き先が北海道だったりしたら推測が当たりの可能性は高そうなんですがね。
と長々と考察というか邪推してしまってましたが、既に続刊で答えが出ててしかも私の考察が外れていたら大恥ですな。
ホース
完全に引っかかった読者が私です。
まさに作者とジョーロの掌の上でころころとさせられてしまいました。
確かにね、買い出しに行った時のチェリーの浮かれっぷりがおかしいなとは思ったんですよ。
ジョーロ相手にああもノリノリで触れてくるような好感度はチェリーには有りませんし。
でも、その違和感をホースとジョーロの入れ替わりに結びつけることが出来なったです。
ということで、前巻で危惧していた通り私の苦手なホースの再登場でした。
ですが今巻のホースの姿を見ると以前ほどホースのこと嫌いじゃなくなりましたよ。
敗北を認め約束を守るホースの姿に潔さを感じましたし、パンジーに正式に謝罪する姿に気持ちの裏を読めるようになったのだと感じましたから。
それにジョーロの力量を認めながらも決してなれ合いはしない姿は、ジョーロの好敵手であると思わされました。
本当の親友となったサンちゃんとはまた違った形ですが、ジョーロにとってもホースは特別な相手であると理解できました。
今後もホースの出番はあるかもしれませんが、馴れ合いはしないが互いに力量は認め合うといった関係でいて欲しいです。
今巻のヒキ
今巻のヒキは前巻に比べて驚きは少なかったです。
というか前巻のヒキの衝撃がでかすぎたということなんですが、
今巻のヒキとして描かれた事件自体に驚きが少なかった分、構成の妙には驚きがありました。
今巻のプロローグでジョーロがヒロインズに絞られていましたが、これは今巻のヒキからの続きなんですよね。
初見でプロローグを読むと前巻のヒキからの続きと捉えてしまいますよ。
サザンカとチェリーの2人にジョーロがキスをしていたのかと思ってしまいますが、本編を読んだら2人の胸を触ってはいたけどキスはしていませんでした。
2人へのキスって今巻のヒキで描かれた串カッツアーと鳥スタンによる聖戦の始まり告げる儀式の事でしたね。
読み返さなかったら気づきませんでしたよ。
ホースとジョーロの入れ替わりといい、本当に本作品は物語の構成が面白すぎです。
多分他にも私じゃ気付かない伏線やネタが色々とあるんだろうな、続刊を読むときは伏線に気付けるようになりたいです。
シリーズ感想の索引
俺を好きなのはお前だけかよ 1巻 感想
俺を好きなのはお前だけかよ 2巻 感想
俺を好きなのはお前だけかよ 3巻 感想
俺を好きなのはお前だけかよ 4巻 感想
俺を好きなのはお前だけかよ 5巻 感想
俺を好きなのはお前だけかよ 6巻 感想
俺を好きなのはお前だけかよ 7巻 感想
俺を好きなのはお前だけかよ 8巻 感想
俺を好きなのはお前だけかよ 9巻 感想
俺を好きなのはお前だけかよ 10巻 感想
俺を好きなのはお前だけかよ 11巻 感想
俺を好きなのはお前だけかよ 12巻 感想
俺を好きなのはお前だけかよ 13巻 感想
俺を好きなのはお前だけかよ 14巻 感想
お勧めの作品
『俺を好きなのはお前だけかよ』シリーズ最新刊である『俺を好きなのはお前だけかよ 13巻』は、2019年12月10日 発売です。
アニメ放映中に売り出したいという思惑が見えますが、間に合うようきっちり作品を仕上げる姿勢はとても大好きです。
発売日までに既刊をどれだけ消費できるのか、、、多分無理だなああ。
って思ってましたが今日で7巻まで読んで感想書けたし、イケそうな気がしてきました!
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