ヲタクに恋は難しい 3巻 感想 ネタバレ あらすじ

隠れ腐女子の成海とゲーヲタの宏嵩の恋模様を描いた超人気ヲタ恋の最新刊がいよいよ登場!! 今回もBL談義や本屋めぐりなど、ヲタクなら思わず共感してしまうお話がたくさん詰まってます。さらには大量の描き下ろしで、いよいよ普通のデートにもチャレンジ!? そして新キャラ、光も加わり宏嵩の弟、尚哉にも何かが始まる予感が…? 読めばギュンギュンしちゃうこと間違いなしでちょっと甘めにおおくりいたします!!

ヲタクに恋は難しい 3巻』のネタバレありの感想になります。

ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想になる前に注意書きをおいてあります。

ですので、未読の方やネタバレを見たくない方でも、そこまでは読んでいただいても大丈夫なはずです。

アニメ放送開始しましたが話題となっているみたいですね。

私事ながら転職に向けての活動とベイスターズ応援のために時間がとれずアニメに手が回っていないので把握できていないのですよね。

アニメから視聴した方は私と同じように引っ掛かりを覚えているのか、それとも小さなことは気にせず楽しめているのか気になります。

せっかく、アニメ化で話題になっているのなら高評価が多い方が望ましいですね。

ネタバレなしの感想

今回のメインは当然ながら『ヲタクに恋は難しい 2巻』のクライマックスで引きとなっていた成海と宏嵩のデートですね!

普段から職場や自宅でイチャついている二人なのでデートすることに新鮮味があるのかしら?と余計な心配をしていましたが、シーンが変わればお互いの気持ちも変わりましたね。

オタクであるとかは関係なく普段と違う場面での距離感に戸惑う宏嵩の姿と、恋愛経験をつんだ分だけ相手に対する気遣いができる成海の姿が新鮮でしたよ。

このデート回の様なシチュエーションならTPOをわきまえない姿に対するイライラも無く恋愛作品としてすっごく楽しめるのですよね。

でも、そうすると『ヲタクに恋は難しい』という作品らしさがスポイルされてこの作品ではなく普通の恋愛メインの作品を読めばいいわけでジレンマですな。

そもそもの話になってしまいますが、私がこの作品を支持する読者層になれていないというのが大問題なわけで、仕方ないのでしょうが。

普段のオタク話・ネタで盛り上がる宏嵩と成海が好きな読者にすれば、このデート話はよりこの二人の魅力を高める内容になっていると思います!

ただし、このデートの話が1本でまとめられておらず合間合間に各エピソードが挿入される構成になっています。

そのため、二人のデートの話を楽しみたい私からすると、この構成の性で気持ちが途切れ途切れになってしまいました。

この構成にしたメリット(続きを延ばし読者の興味をより引く)よりデメリット(構成がぶつ切りで気になるより不快感が勝る・物語への没頭が阻害される)が勝るように感じますね。

その他のエピソードは既刊と同じようにオタクあるある物語、小柳や樺倉を加えたオタクコミュニティー内部での盛り上がり、尚哉と新キャラクターの絡み始めという内容です。

既刊が楽しめた読者の方なら変わらず楽しめると思える内容ですよ。

私はあまりこの作品を楽しめている読者ではありませんが、宏嵩と樺倉、その他2名のモブ男性社員の飲み会は笑いましたね。

たぶん、『ヲタクに恋は難しい』を読んでいて一番笑ったと思います。詳細はネタばれ有の感想の方に書こうと思います。

逆に成海と小柳のカップリング認識相違の話は楽しめなかったですね。私が腐女子の成分が無いのも理由ですし、TPOを弁えず大声でオタネタを話すのも好きじゃないから仕方ないのですが。

合わない理由の方もネタバレありの感想の方で軽く触れようと思います。

上でも書きましたとおり既刊が楽しめた読者の方なら変わらず楽しめると思える内容だと思います。

それに加えて成海と宏嵩のデート話は恋愛ものとして楽しめましたので、この作品が好きな読者の方はますます楽しめるんだと思います。

逆に言うと既刊を楽しめなかった読者には相変わらず楽しめるとは思えませんが、既刊にあわない人が『ヲタクに恋は難しい 3巻』まで読んでいないと思うので問題ないですね。

じゃあ、私が何で読んでいるんだという突込みがあると思いますが。。。纏め買いしちゃったんでということで許していただければ。

ネタバレありの感想

ここから下は『ヲタクに恋は難しい 3巻』のネタバレありの感想になります。

未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。

宏嵩と成海のデート

という訳でどきどきのデートの時間です。

普段と代わらない関係を変化させるために遊園地デートに繰り出し、オタク会話を禁止にしてみた宏嵩ですが、がんばる方向が違うような。

オタク趣味に理解があるところとオタク同士が故に楽に過ごせるところとを切欠にして付き合い始めたわけなんだから、その利点を切り捨ててのデートとなると窮屈に感じるんじゃないかなと。

デートらしさというか恋人らしさを出すための苦肉の策だということは理解できるのですが、自然体で居られる居心地がいい二人の関係に居心地の悪さを自ら作ってしまっていますよね。

成海のほうはネコ被って一般の方とも付き合った経験がある分、デート相手に対しての気遣いができていますし、会話にも気まずさを感じていませんが、宏嵩の方は自縄自縛に陥っておりデートを楽しめていないように思えましたよ。

だからこそ、デート終盤に描かれていた成海の「終わりにしましょう」の発言にショックを受けてしまうのも納得はできます。

まあ、読者視点からすればこのデートの内容で成海から別れを告げる言葉が出ると思うわけが無く、この台詞自体が茶番感が半端ないと思ってしまいますがが。

だからこそ、その衝撃の後に成海の方も自分のことを意識してくれていることが分かるイヤリングとピアスのやり取りを見て宏嵩が安堵するのも、成海に対する気持ちが大きくなり抱きしめてしまったのも納得できます。

それまでウジウジと内で悩んでいた宏嵩が自分から行動を起こせたわけなので、その行動にカタルシスを感じられて楽しく思うのですよね。

1番笑えたエピソード

ネタバレなしの感想にも書きましたがこれまでで一番笑いましたよ。爆笑ではなく失笑というか乾いた笑いですが。

職場のモブ男性社員が成海と小柳について、それぞれの恋人の前で印象を語るというエピソードなんですが、まさかモブ男性社員が成海と小柳の恋人が誰なのか気づいていなかったとは。

職場内であの4人がグループ作っていちゃいちゃしている姿が作品内で多数に描かれていたのに、気づいていなかったとか嘘だろ!?という気持ちが落ち着いたあと笑いが出てしまいましたわ。

いやいや、これが職場内では隠していてプライベートな空間と時間でのみイチャイチャしているのなら、まあ仕方ないよねと思いますし、彼氏の前でその彼女について語っちゃうとか痛い話だわで済むんですが。

あんだけ関係を隠していないのに、こんな彼氏とは気づかずに彼女について語ってしまうネタをやってしまうとかすご過ぎますわ。

モブ男性社員が気づかないわけ無いだろ!と思ってしまう私の視点からすると、あのモブ男性社員は職場内でのイチャツキを止めさせようとして、あの話をしたんだと思うんですよね。

関係に気づいていない風に装いながら、ピンポイントに成海と小柳を話題にすることで陰ながらお前たちの関係には気づいているよと伝えようとしたんですよ。

他にも女性社員が多数居るはずなのになぜピンポイントであの二人の話なんだという点から、宏嵩と樺倉に関係がばれていることを気づいてもらい、何故関係がばれているのかという点から職場でのいちゃつきを止めようとしたというのが真相ですよ。

ですが、宏嵩と樺倉はそんな気遣いにも気づかず、逆にモブ男性社員に対して独占欲から怒りを見せてしまったんですね。

今後、職場でのいちゃつきを影から止めるすべは無くなり、職場内で4人が浮いてしまうんじゃないかなと妄想しましたが、まあ、そんな訳無いか。。

楽しめなかったエピソードについて

という訳で楽しめなかったエピソードであるカップリング談義の話です。

わざわざ項目を作ってまで記載したのは、ちょっと楽しめなかった理由を掘り下げておきたいなという思いからです。

趣味嗜好が近しくプライベートでも親しい二人ですから楽しんで暴走してしまうというのは他作品でもあるネタなんで、そこは構わないんですよ。

ただ、TPOを弁えず暴走してしまっている二人を諌めたり、白眼視されずに肯定的に受け入れられているような描写がとても嫌なんですね。

このエピソードで言えば暴走していた二人を見ていた尚哉が二人を諌めるわけでもなく、周りのお客からのリアクションも無く受け入れられているという点がキツイと思ってしまうんですよ。

なぜキツイと思うかといえば、この盛り上がっている2人以外からすると話の内容が卑猥ですし、更に大声で話しているわけで、周囲から受け入れられるはずが無いはずです。

その受け入れられない内容が白眼視されず、むしろ肯定されているという点にゆがみを感じ、余計に嫌に感じてしまうのです。

世界が狭すぎるとか、都合が良すぎるという点は物語を楽しむ上で受け入れることができましたが、主人公たちが全肯定されるという点は物語を楽しむ上で受け入れ難いですね。

肯定されるのなら肯定されるだけの理由がほしい。理由が無いならせめて突っ込みキャラを入れるか、一般人とのずれが明示されるような描写がほしいですわ。

オタクだから迫害されるという一世代以上前のテンプレ展開を求めているわけではないですが、オタクネタを除いてもこのときの二人が受け入れられる要素は無いと思うのですよ。

カフェやバーに来たおっさん二人組みが周囲を気にせず風俗談義を大声でしているのに受け入れられているのと同じなんですから。

もうなんだ、笑えた点も楽しめなかった点もネガティブ方向ばっかりですな。

作品のファンの方には申し訳ないですが、これが読んだ自分の正直な感想なので感想としてあげさせていただきます。

残りの4巻と5巻は読むか悩むな。きっと素直な楽しみ方ができない気がしてしまう。

シリーズ感想

ヲタクに恋は難しい 1巻 感想
ヲタクに恋は難しい 2巻 感想
ヲタクに恋は難しい 3巻 感想

お勧めの作品

と言う訳で今回のお勧めは『大東京トイボックス (1) (バーズコミックス)』です。

こちらの作品もオタクに恋は難しいと同様にオタク・恋愛・社会という要素を含んだ作品です。

ただし、雰囲気は決して緩くありません。むしろ熱いですし、重たい部分も多く描かれています。

恋愛部分もですが、仕事部分は比較にならない位真面目ですし、重いですし熱いです!

私個人の好みで言えば断然『大東京トイボックス (1) (バーズコミックス)』の方がお気に入りですね。

個人的なお気に入りのシーンはゼビウスでのハイスコアのところです。

まあ、作品の要素は同じでも方向性が全く違うので比べるのはナンセンスなのは承知です。

腐女子同士のカップル談義はコチラの作品でもありますが、それに不快感を感じなかったのは他者の目がない場所で行っているからなのかしら。

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