オーバーロード 9巻 破軍の魔法詠唱者 感想 ネタバレ あらすじ

例年、睨みあいで終わるはずの王国と帝国の戦。しかし、帝国の支配者である鮮血帝・ジルクニフがナザリックを訪れ、戦にアインズが参入したことにより、その戦争は大きく変化することとなる――。
波乱うずまく第9巻。

オーバーロード 9巻 破軍の魔法詠唱者』のネタバレありの感想になります。

ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想になる前に注意書きをおいてあります。

ですので、未読の方やネタバレを見たくない方でも、そこまでは読んでいただいても大丈夫なはずです。

アニメ『オーバーロード』二期の影響でオーバーロード熱が再燃中です。

なので既刊を再読していますが何度読んでも楽しめる『オーバーロード』は優秀な作品ですね。

読むたびに気づきがでてきますし、違った見方が出来るのが面白いです。

他の肩の感想を読むとそういう考えがあるのか!といったところもでてくるので楽しいです。

『オーバーロードII』の放送が終わるまでに既刊分の感想は上げておきたいな。

ネタバレなしの感想

『アインズ様』と彼が率いるナザリック陣営は帝国と盟約を結び、エ・ランテル一帯を得るために王国へ宣戦布告を行う。

一方、宣戦された王国側は定例的に繰り返される帝国軍との争いと捉え危機感が薄く、国内での権力争いを続ける。

超越者たる『アインズ様』が表舞台に立ち、王国をそして周辺国を動乱の渦に巻き込みかき回し始める。

強者と対峙することを避け、陰に潜んでいたナザリック陣営がついに表舞台に立ちました。

これまでもナザリック陣営のもつ武力は、この世界の中では尋常ではないと描かれていましたがそのベールを脱ぎ、本当に桁違いの力を見せ付けます。

ナザリック陣営は治める領土こそ少ないですが、その武力を考えるとバランスブレイカーすぎますね。

真っ先に対峙すること避け、盟約を結ぶことができた『ジルクニフ』は本当に幸運といえるでしょう。本人は己の不幸をなげいているでしょうが。

小国や都市を滅ぼす存在である「デスナイト」や「ソウルイーター」を軍勢としていることも脅威ですが、それ以上に『アインズ様』や守護者たちの武力が個として超越していることが恐ろしいです。

オーバーロード 9巻』の内容で言えば『アインズ様』が使用した超位魔法が恐るべき力を発揮していますが、その超位魔法とて『アインズ様』からすると示威行為がメインの魔法というところが戦力差、武力差を感じさせてくれますね。

ナザリック陣営と敵対する場合は、集団としての戦力より、個として超越した武力が必須ですね。

集団の力では数で勝ったとしても圧倒的な個の力に蹂躙されてしまいますから。

でも、その個の力が圧倒的なのがナザリック陣営なので、即座に慈悲を請わず敵対することを選ぶのは愚者の行為ですね。

ナザリック陣営に対抗できるのは真なる竜王や漆黒聖典の番外席次さんくらいなのかしら?

そしてクライマックスで満を持しての登場をした漆黒の英雄『モモンさん』かっこよすぎます。

無垢な子供もの命を守るため、恐るべきアンデットの軍勢を圧倒的強者の『アインズ様』を相手に戦おうとするなんて。

魔導国のアンデットなど信じることは出来ませんが、『モモンさん』が自らを犠牲にして我々を護ってくれたのだからエ・ランテルを出ていかずに留まろうと、反乱をむやみに起こすのはやめようと心に誓う訳ですわ。

さすが、生きる伝説、漆黒の英雄『モモンさん』ですわ(棒)

影に潜むことをやめ表に出てきたナザリック陣営と『アインズ様』を中心として、今後も波乱が巻き起こる訳で周辺国住民には不幸ですが、読者視点としてこれから起こる建国と侵略の一幕は楽しみすぎる。

次巻以降の展開も期待です!

ってすでに既刊分をすべて楽しんで読んでいるのに白々しすぎるかな(笑)

ネタバレありの感想

ここから下は『オーバーロード 9巻 破軍の魔法詠唱者』のネタバレありの感想になります。

未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。

カルネ村攻防戦&覇王炎莉さん

周辺国でも屈指の武力を手に入れた覇王炎莉さんこと『エンリ』さんですが、この子が少し前までただの村娘だったといっても信じてもらえなさそうですね。

『エンリ』が持つ武力は帝国や王国を凌駕する恐ろしい存在ですよ。

5000人規模のゴブリン軍団で、軍団を構成している個々のゴブリン達も高レベルみたいですし、これじゃあ『バルブロ王子』が率いてきた軍勢で勝てる訳ありませんわ。

ゴブリン聖騎士は聖王国の某騎士団長より強いらしいので、聖王国より戦力上ってことですよね。

個の力としても強いゴブリン軍団にはゴブリン軍師もいますし、遠距離近距離と各種兵科も揃っている上に「覇王炎莉」のためなら命を懸けることを厭わない士気の高さもあるわけですよ。

これはもう、王国内にカルネ村という独立軍団が生まれてしまったわけですし、ますます王国側詰んでしまった気がします。

ナザリック陣営からみれば変わった存在が生まれたなくらいでしょうが、王国側からすればもうどうしようもない過剰戦力でしょうね。

カルネ村や『エンリ』からすれば望んで王国と敵対する気なんてなかったのに、王国自らが彼らと敵対し、強大な敵を作ってしまったわけですから『バルブロ王子』が無能だったってことなんでしょうね。

まあ、『バルブロ王子』を庇うとすればカルネ村に来たタイミングが悪すぎたってところでしょうか。

法国による村襲撃があり、東の巨人の襲撃もあったことで外部勢力を受け入れる余地が少なくなっていましたから。

その事情を考慮しても『バルブロ王子』の高圧的な態度が引き金を引いてしまったわけで、庇える余地は少ないのですが。

その『バルブロ王子』も、『ルプスレギナ』によって嬲り殺しにされてしまったので読者視点の溜飲も下がるといったところでしょうか。

30分で死ねた『バルブロ王子』は幸福だったと思うべきか、30分も苦しめられたところを嘆くべきかは、八本指の面々に聞いてみたいところです。

それにしても、おちゃらけた仮面を脱ぎ捨てた『ルプスレギナ』は、残忍で狡猾なメイドですわ。もう駄犬とか言ってしまってはいけませんね。

『アインズ様』と王国との争いが終わった後、ゴブリン軍団の戦力はあまりに過剰になるけどどうするのかしら?

カルネ村周辺の開拓にゴブリン軍団を使っていったらすごい発展をするんだろうな。

数年後にはカルネ村は、城塞都市カルネ村になってたりするんじゃないかと思えますね。

さすが、『アインズ様』と並び称される指導者『覇王炎莉さん』ですな。

アインズさま

普段は『アインズ様』の内心のあわてっぷりと、周囲からの過剰な捕らえられ方のギャップを楽しむコミカルさを楽しむことがメインです。

ですが、『オーバーロード 9巻』ではコミカルさよりも、その強大な力と人間種との感覚のずれに対しての恐れが強い内容であったと思います。

コミカルな面での面白さとしては『ジルクニフ』との会談で見せた支配者然とした姿と、内心計画通りに進んでいるかのドキドキのギャップ。

また『アインズ様』自身が進めているはずの計画の内容を把握できておらず、『デミウルゴス』や『アルベド』に失望されないか気にしているところが小市民的な感情で、『ジルクニフ』達の評価とのギャップで楽しめました。

『デミウルゴス』から計画内容について解説されたときに、『アインズ様』自身が「えっ?」と驚くところなどが分かりやすい笑いポイントでしたね。

コメディパートでの『アインズ様』の存在こそ、癒しですしアニメ版が人気になった要因だと思います。

それにしても『アインズ様』の支配者っぽい演技の練習が活かされていたところは大好きです。「……騒々しい。静かにせよ」のキメ台詞、アインズ様もお気に入りみたいですし、読者の私としてもドヤ顔でいっている『アインズ様』見るの大好きです。

そして物語終盤で見せた大虐殺こそ、『アインズ様』やナザリック陣営が人とは別の種であるという証であり、恐ろしさを端的に表す内容であったと思います。

王国軍7万を超位魔法「黒き豊穣への貢<イア・シュブニグラス>」で葬り、その犠牲から生み出された黒き羊での残存兵力の蹂躙。

この行為こそ本当の大虐殺であり、王国民や人間種から見て悪役としての姿を余すことなく描かれていると思います。

その大虐殺に対して罪悪感や恐れなど抱かず、召喚できた黒い羊の数の多さを新記録と喜ぶところなど、本当に人間ではないのだなと読者視点で改めて理解できました。

アンデットとしてこの世界に転移したときに人間としての『鈴木悟』は消滅しており、わずかに残った人間性を感じられる部分は『鈴木悟』の残滓に過ぎないのかもしれないですね。

大虐殺のクライマックス、『ガゼフ』との一騎打ちに応じる『アインズ様』は人間性を露にしているように感じますが、『ガゼフ』をレアキャラと評している点や、気にかけていた相手でも躊躇わず殺している点からすると、人間性の欠如を表しているのだと思います。

『アインズ様』からすれば、『ガゼフ』も『ハムスケ』もレアキャラとして同格に捉えている訳で、歯向かえば殺すという点では変わりは無いのでしょうね。

『アインズ様』が僅かに見せた人間性は『ガゼフ』の覚悟に敬意を払い一騎打ちに応じた点と、『ガゼフ』の瞳に命をかけた人の煌きを感じた点に集約されていると思います。

一騎打ちに応じる流れで「PVP」だと発言した点からも、この際には『鈴木悟』としての残滓が前面に出ていたようにも思えました。

『アインズ様』からすると敬意の表れからの発言だったのでしょうが、『ガゼフ』の持つ剣「剃刀の刃(レイザーエッジ)」のことをを自身を傷つけることも可能な武器であることを明らかにしてしまったのは失敗だったと思います。

ナザリックに敵対するものに備え油断無く行動していた『アインズ様』らしからぬ行為ですし、明らかな油断であったと思います。

いつかこのときの発言がアインズ様を追い詰めることになるのではないかとの心配が出てきますね。

茶番酷い

魔導国によるエ・ランテル占領政策を万全にしたのは漆黒の英雄『モモン』の存在があってこそですが、あの茶番は酷かったですね(笑)

『モモン』の存在もそうですし、子供に石を投げさせるところも酷いマッチポンプでしたね。

『モモン』の行動は何も知らないエ・ランテル住民からすれば胸が熱くなるような興奮を感じるでしょうが、読者視点からすると乾いた笑いが出る様な茶番劇ですよ。

ただ、『アインズ様』が深い意味はなく産み出したアンダーカバーの存在がここまで重要な意味を持つとか、『アルべド』や『デミウルゴス』、そして『ラナー』が驚愕し、その知謀に恐れを抱くわけですわ。

『アインズ様』自身は運が悪いと嘆いてそうですが、結果的に最良の結果をもたらしてしまう巡り合わせの良さは天与の才能だよな。
『アインズ様』の存在は、優秀でも運の悪い指導者より、劣っても運の良い指導者を頭に抱くのが正解だという証明ですわ。

それにしても、『モモン』に化けていた『パンドラズ・アクター』はどんな考えで「嫁の貰い手がないぞ」といったのか、深読みすると笑えてしまうな。

『アインズ様』の息子の立場として、いまのままだと『アルべド』は継母失格ってことかな(笑)

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お勧めの作品

今回のお勧めは『ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン (GA文庫)』です。

ゴブリン大活躍という所からの安直な発想です(笑)

人気シリーズ『ゴブリンスレイヤー』の前日譚となる作品ですね。

いかにして1人の少年がゴブリンを絶対殺すマンになっていったかが描かれるのでしょうね。

前日譚ですので、本編の様に人間性を取り戻す物語ではなく、ゴブリンスレイヤーさんが人間性を損失していく話になるのではと予想しています。

ゴブリンの被害に遭う人々の描写もキツイ物になっている気がしますね。

本編最新刊である『ゴブリンスレイヤー7 (GA文庫)』も同日発売です。

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