オーバーロード プロローグ 感想 ネタバレ あらすじ

ギルド アインズ・ウール・ゴウンの誕生秘話。

アインズ様にとっての黄金時代の始まりを告げる物語。

アインズ・ウール・ゴウンの前身であるクランの解散から始まり、新ギルドの結成と未探索ダンジョンであるナザリック地下墳墓の攻略が描かれる。

ナザリック陣営所属のNPCにとっての神話であり、創世記といえるオーバーロードのプロローグ。

『オーバーロード プロローグ』のネタバレありの感想になります。

ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想になる前に注意書きをおいてあります。

ですので、未読の方やネタバレを見たくない方でも、そこまでは読んでいただいても大丈夫なはずです。

オーバーロード 13巻』を読んで気持ちが盛り上がっていたのもあり、『オーバーロード プロローグ』を再読いたしました。

特典小説である『王の使者』と『プレイアデスな日』は感想をあげていましたが、『オーバーロード プロローグ』の感想をあげていませんでした。

ちょうど再読もしたことですし、感想をあげさせていただきました。

ネタバレなしの感想

転移する以前のユグドラシル内でのモモンガさんとギルドメンバーの冒険が楽しめる、オーバーロード本編の前日譚となる特典小説です。

アニメ版オーバーロード1期のBlu-ray/DVD 4巻と6巻の初回生産特典として付属していました。

そのため、今では手に入れることが難しくヤフオクなどで『王の使者』とセットでプレミア価格がついた逸品になっていますね。

アニメ化前やアニメ版1期からのファンなら入手できたかもしれませんが、その後にファンになった方には入手難易度が高く酷な状況ですね。

本編完結後にその他特典小説とまとめて書籍にしていただけると嬉しいのですが、こればかりはファンが望んでも実現難しいのかな。

アニメ3期のBlu-ray/DVDにも特典小説がつくらしいので、そちらは逃さない様に気を付けようと思います。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、『オーバーロード プロローグ』は上下巻に分かれております。

上巻が小説部分が75ページにカラーイラスト1枚とヘロヘロさんのキャラクター紹介です。

下巻が小説部分が111ページにカラーイラスト1枚とぷにっと萌えさんのキャラクター紹介です。

どちらも巻末にso-bin先生のモノクロイラスト付きとなっています。

プロローグ上巻では、クランの解散と新ギルド結成、ナザリック地下墳墓へ挑むというところまでが描かれています。

ページ数は77ページですが情報量は多いです。

至高の41人の在りし日の会話や行動が楽しめますし、転移前の現実世界の情報も断片的に描かれています。

モモンガさんたちが暮らす世界は、本当に荒廃していますね。

食事をステーキ味のチューブでとる味気なさや、日本の首都が東京から変わっているところや、他国では戦争が勃発しているところなど本当に荒れていますね。

そんな荒れた現実での癒しをモモンガさんはユグドラシルで友人と過ごすことに求めていたのでしょうから、転移してからもあの時の友人たちとの絆を懐かしむのも当然かもしれないですね。

ただ、モモンガさんの思い出では一致団結した理想的なギルドとして描かれていたアインズ・ウール・ゴウンも、結成時には分裂の危機をはらんでいたというのは驚きを覚えました。

クランの解散から新ギルド結成の流れのなかで、もしもモモンガさんがギルド長を受けなかったらきっと解散していたことでしょう。

モモンガさんがトップダウン型ではなく調整型のリーダーであったからこそギルドメンバー間の合意形成を進め、多数を納得させることができ、だからこそ分裂の危機を回避できたのでしょうね。

基本的には多数の意思を重視しながらも、大事な局面では助言を受け入れる柔軟性と決断力が備わってるモモンガさんは、ギルドリーダーに相応しい素質がある気がしますよ。

モモンガさん本人は自覚していないでしょうが、その能力があればこそ転移後のナザリックを破たん無く運営できているのでしょうし、NPC達から敬意を得ることが出来たのだと思います。

プロローグ下巻では、ナザリック地下墳墓の攻略がメインに描かれています。

下巻はたっぷりとページを使ったダンジョン探索物やMMORPG物として楽しめます。

ユグドラシルの糞運営がくりだす悪意あるダンジョンと敵に、モモンガさんたちパーティが息の合ったチームプレーで攻略していく様は興奮しましたね。

モモンガさんの状況対応能力をみていると、転移後の世界でも状況に応じてアインズ様が対応する源泉を見て取れました。

モモンガさんとパーティーを組んだギルドメンバーも各々が持つ能力を十二分に活かしその強さを発揮しています。

タンク役のぶくぶく茶釜さんは、タンク特化の防御全振りの様なビルドですがクランに入るまでのソロ期間をどうやって乗り切っていたんだろ?(笑)

高レベル帯のプレイヤーの実力は大したものですね。この面々を倒そうと思ったら確かにドリームチームが必要な気がしますね。

そして、一発攻略成功後に盛り上がるギルドメンバーたちの描写と、そんな中で決して仲が良いとは言えないウルベルトさんとたっち・みーさんが親しげに肩をたたく描写に胸がホッコリしました。

魅力的なギルドメンバーが揃ってナザリック攻略を喜び、アインズ・ウール・ゴウンの黄金時代がこれから始まるというところでプロローグは終了します。

アインズ・ウール・ゴウンの輝きをプロローグを読むことで知ってしまった分、その輝きが消えてしまったことに余計に哀惜の念を感じてしまいます。

『オーバーロード 1巻』冒頭のユグドラシルのサービス終了の描写が余計に切なくなりますね。

アインズ様の寂寥感が転移後の世界で少しでも軽くなることを願います。

ネタバレありの感想

ここから下は『オーバーロード プロローグ』のネタバレありの感想になります。

未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。

アインズ・ウール・ゴウン結成

ギルドの前身であるクラン 九人の自殺点(ナインズ・オウン・ゴール)を解散し、アインズ・ウール・ゴウンを結成します。

ギルド結成の大本の理由が最初の9人のメンバーの一人が喧嘩をしたことが原因でクランを辞めて、ユグドラシルも辞めたことが原因であることに驚きました。

本編でのアインズ様の回想で、たっち・みーさんとウルベルトさんが不仲であるという描写はありましたが、メンバー間の仲の良さが良く描かれていたので、そんな大きな喧嘩別れがあったとは想像していなかったですよ。

クランを辞めてしまったメンバーの名前は明らかにされていませんが、このメンバーが辞めたという出来事は、たっち・みーさんとウルベルトさんの仲を決定的に悪くした原因であるとも思われます。

クラン解散からギルド結成のタイミングでクランメンバーが分裂をしてしまう危険性をぷにっと萌えさんとタブラ・スマラグディナさん、ベルリバーさんから指摘されていましたが、この分裂はたっち・みーさん派閥とウルベルトさん派閥に二分されるという予測だったのでしょうね。

本編で描かれていた不仲描写では、2人がここまで決定的に仲が悪いとまでは思いもしなかったので、ウルベルトさんがたっち・みーさんに罵声を浴びせたところは驚きました。

そんな決定的に不仲な2人をまとめメンバーの分裂を回避させたモモンガさんの調整能力と決断力は十分評価に値するものだと思います

これまでの冒険でメンバーに信頼され評価されていたからこそギルド長に推薦されて訳ですし、その評価に応えてギルドをまとめ上げることが出来たのですからね。

ただ、そんなモモンガさんがギルドをまとめ、分裂を回避しても、この2人の不仲を修復するに至らなかったという点が不仲の根の深さを感じさせます。

ユグドラシルのサービス終了時、ウルベルトさんがある人物と対峙しているという話がありましたが、その人物はとたっち・みーさんなんだろうなあ。

両者とも悪としてと対峙したということが凄く気になるので読みたいなって思いますが、詳細が描かれることは無いだろうなとも思っています。

ベルリバーさんの一件とも関係ある気もするんですけどね。

ぷにっと萌えさん

オーバーロード本編にもアインズ様の回想という形でよく出てきていたぷにっと萌えさんですが、プロローグでの出番がとても多く見ごたえがありました。

ぷにっと萌えさんの適切な助言があったからこそ、モモンガさんがギルド長を受け入れましたし、ナザリック地下墳墓の一発攻略が出来たといえますので、メンバー分裂回避の貢献者といえます。

いや本当に優秀な補佐役、適切な助言者ということが分かるような活躍ぶりでしたよ。諸葛孔明と綽名されるのは伊達じゃないですね。

ぷにっと萌えさんの視野の広さや慎重さをモモンガさんが見習い、転移後のアインズ様の慎重な行動につながっている気がしますね。

アインズ様が本編でバイブルにしていた「誰でもできる楽々PK術」と、行動の指針としている助言「焦りは失敗の種であり~」もプロローグで登場していました。

いやいや、ぷにっと萌えさんが一緒に転移してくれていたらアインズ様の心労は軽くなっていたでしょうね。

職業としては指揮官系職業で構成されているそうなので直接戦闘力はNPC達に劣るかもしれないですが、召喚モンスターを率いていればその部分は補完出来るでしょうしね。

何より『オーバーロード 13巻』で指揮官系のバフの効果の強みを見てしまうと、直接戦闘力の低さのデメリットよりバフのメリットの方が大きいでしょうからね。

ナザリック地下墳墓の攻略

いや本当によく一発攻略が出来ましたよ(笑)

初見殺しのダンジョンギミック(5つに別れたチームがそれぞれ特質の違うフィールドに飛ばされる、ボス部屋に突入した順番でボスの強さが変わるなど)を用意するとか、本当に一発攻略ボーナスをあげる気が無いとしか思えないですわ。

モモンガさんのパーティーがギルド内最強の組み合わせだからこそボスを攻略できましたが、組み合わせ次第では全滅していましたね。

一発攻略が出来たため攻略ボーナスとしてNPC政策可能レベルが2250に500プラスされて2750となりましたから、一発攻略ができていなかったら守護者の数が減ったりしていたのかと思うとヒヤヒヤ物ですよ。
もしやWeb版にアルべドやマーレがいない理由は、ナザリック地下墳墓の一発攻略に失敗したからなのでしょうか!?と勝手に後付して妄想してしまいました(笑)

もう一つ、一発攻略のボーナスとして入手したワールドアイテムである諸王の玉座、このアイテムの効果ってどこかで書かれていましたかね?

もしまだ書かれていなかったとすると本編で使われることがあるのかな?

守護者達がワールドアイテム対策としてそれぞれワールドアイテムを所持していますが、流石に玉座を持ち歩くことは出来ないですよね。

ナザリック地下墳墓自体にワールドアイテムを使われない様に常に諸王の玉座を設置しているのかもしれないですね。

デミウルゴスなんかは、至高の御方々のまとめ役たるアインズ様が座する玉座ならばワールドアイテムこそ相応しいとか考えていそうですね。

そういえばボス戦でもデスナイトが活躍していたな。

どんな攻撃でも一回はHP1で耐えられるっていうのは使いようによって大きなアドバンテージを得られますね。

オーバーロードで一番活躍しているモンスターは間違いなくデスナイトさんで決まりですね。

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お勧めの作品

今回の勧めは『オーバーロード (10) ドラマCD&ステーショナリーセット付き特装版 (角川コミックス・エース)』です。

1時間の超豪華ドラマCDが付属しますが、その内容が気になりますね。

チャックモールやザイトルクワエはドラマCDが出典ですし、いったいどんな設定やキャラクターが追加されるか深掘りされるか考えると、オーバーロードファンとしては逃すことは出来ないですね。

まだ受注締め切りに間に合っているかは、ご購入前にご確認ください。

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