79,408発の弾丸が乱れ飛ぶ第二回スクワッド・ジャム! 緊迫のクライマックスに突入!!
「第二回スクワッド・ジャムの夜に、人が死にます」
そんな衝撃の一言で風向きが一変した第二回SJ。“リアル世界のピトフーイの死”をかけたこの大会で、最悪の事態を回避できる唯一の方法は、レンの手によってピトフーイを殺すことだった……。
参加を決意したレンは《ALO(アルヴヘイム・オンライン)》からコンバートした地元の親友・美優とタッグを組み、ピンクのP90と両手グレネード・ランチャーを武器に次々と現れる強敵をなぎ倒していく。
一刻も早くピトフーイのもとに辿り着こうと焦るレンたちをよそに、鬼のような強さと狂気をみせるピトフーイは、「死」を愉しむかのように参加チームを壊滅させていき――。
果たしてレンはピトフーイを救うことが出来るのか?
『キノの旅』コンビが贈るもう一つの『ソードアート・オンライン』第三弾が登場!
『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 3巻』のネタバレありの感想になります。
ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想になる前に注意書きをおいてあります。
ですので、未読の方やネタバレを見たくない方でも、そこまでは読んでいただいても大丈夫なはずです。
アニメ版ガンゲイル・オンライン、第一話放送されたみたいですね!
自分の方は私生活で大きな転機が訪れたせいでアニメ視聴に回す時間がとれず拝見できていません。。。
※銀英伝やベイスターズ戦は視聴しているのでただの甘えなのですがががが。
アニメ版も概ね人気のようなので原作ファンとしては一安心ですわ。
原作3巻まで読んだ上での発言ですが、この3巻までアニメ化するとちょうど切がいい気がしますね。
ネタバレなしの感想
第二回SJ(セカンド・スクワッド・ジャム)決着。
ピトフーイを死なせないために、自らの手でピトフーイを殺すというレンに課せられた使命も決着です。
レンがピトフーイを殺すことでリアルのピトフーイが死なないですむという理由は、おおよその読者の予想通りだったかなと思います。
ですが、それくらい分かりやすい理由の方が読む方の胸にも腑に落ちやすいのでこれはこれでアリだと思いますね。
私の目線からするとピトフーイの死を防ぐ決着についてより、圧倒的に強くラスボスであり魔王であったピトフーイを如何に倒すのかといった方に興味がありましたから。
本当にピトフーイはえげつない強さでしたわ。単純な戦闘力でも段違いの強さがありましたし、セカンド・スクワッド・ジャムでの立ち振る舞いには恐ろしさや狂気を感じましたよ。
この巻でもMMTM(メメント・モリ)との戦闘シーン、フカ次郎を嬲るような攻撃といやいやゲームとはいえ対峙したくないですね。
とくにフォトンソードでの戦闘は恐ろしすぎましたよ。徐々に光剣部分が頭部に刺さってくるとかあんな死に方はごめんだと物語中であり、更に物語内のゲームとはいえ絶対に味わいたくないと思いますね。
そんな魔王然としたピトフーイへ挑む各参加者たちもそれぞれ魅力があり、大変面白く読めましたよ。
ピトフーイと軋轢のあるMMTMのリーダーとの戦闘は白熱しておりましたし、KKHC(北の国ハンターズクラブ)のシャーリーも登場シーンは少なかったですがピトフーイに刻んだ爪あとは深かったですね。
特にこのシャーリーというキャラクターの想いこそがこの3巻では白眉だったと思います。
彼女の葛藤とそこから解放に至るくだりは爽やかなものがありましたのに、下手をしたら全てを狂わせる恐れがありましたからね。この辺の皮肉というか悪意は作者である時雨沢先生の本領発揮という気がします。
そして当然ですが主役であるレンの活躍が良かったですね。
物語中盤までは課せられた使命が枷となって爽快感が薄かったですが、フカ次郎とボスを始とするSHINCの面々がレンの背を押すような行動をしてからの吹っ切れたレンの暴走が最高でしたよ。
高身長で引っ込み思案というリアルでのレンはあくまでも後発的な性質で、レンの本質はぶちぎれて暴走している方なんでしょうね。
だがそれがいいと思えるほど、暴走しているときのレンの姿が最高であり、そのレンと互角以上に戦うピトフーイも最強に最凶でしたわ。
これでピトフーイを中心とした物語がひと段落となったと思いますが、次巻以降はどういったお話になるか楽しみです。
それにしても登場人物の女性陣はみな強いですし性格もいかしていますよね。この女性陣に対抗できる男性キャラクターは現れるのでしょうか(笑)
ネタバレありの感想
ここから下は『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 3巻』のネタバレありの感想になります。
未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。
レンについて
というわけで、物語中盤まで他人の思惑、勝手な使命に縛られて本領を発揮できていなかったレンがやった全てを捨てて本領を発揮する姿を見ることができました。
読者の私が見たかったレンの姿はこれだったんですよ!
フカ次郎とボスを始とするSHINCの面々の行動により前向きにブチギれるところが最高にカッコ良かった。
やっぱりレンは他人の思惑に流される姿よりも、そんなこと知るかと好き勝手に暴れる方が性に合っているし、かっこいいなと再認識ですね。
香蓮は本質的には真面目な人間ですが、その真面目な部分がレンのときに見せる暴走のストッパーとして機能しているんだと思えるんですよね。
だからこそ物語中盤まで真面目な方のレンが表に出ており、使命に縛られ本領を発揮できていなかったんですよ。
その縛られてしまっているレンの姿を見ていたフカ次郎やボスが自ら率先して突撃し散っていくことで、レンにそんなものに囚われるなよと無言で伝えていくさまが本当にかっこよかったですよ。
本当にガンゲイル・オンラインの女性陣はカッコよくて素敵な人たちぞろいですわ。
それに比べて男性陣は賑やかしと変態が多いような(笑)
ブチ切れたレン対リミットが元々無いピトフーイの戦いは圧巻でしたし、双方に対してえげつないなと思える内容でした。
ピトフーイの方はこれまでの戦闘シーンでもえげつないところや、陰惨な姿を見せ付けてくれましたが、レンも負けていませんよね。
剣による一騎打ちを誘うかのように見せかけて銃撃するところや、ピトフーイが心残りにしているSAOをクソゲー扱いにして精神を揺さぶったり、挙句には拘束されていた自身の手を切断してからの相手の喉元を食いちぎっての勝利ですから。
銃撃戦を舞台とした世界でも最凶はやはり肉弾戦だったんだなあ。フカ次郎の四肢破損もそうだけど、アニメで描けるのか心配になってくるくらい陰惨なシーンな気がしますね。
ピトフーイを救うために殺すという枷を脇に置いて、ピトフーイをぶち殺して結果的に救うという方向に舵を切ったレンは、ヤバイ位に最凶でしたよ。
真面目なやつが切れたときこそ本当にヤバイと分かりますね。ピトフーイにすら自分よりヤバイ奴と思われているレンに幸あれ。
シャーリーについて
セカンド・スクワッド・ジャムで最も皮肉な立ち回りをしたキャラクターだったと思います。
ゲームの世界とはいえ人に向けて銃口を向けることを忌避する常識人であるシャーリーが、ピトフーイによる卑劣なバックアタックで仲間を失ったことの復讐のため、人に銃口を向けることをタブーとするリミットを解除しました。
銃口を向ける理由こそピトフーイへの復讐という暗い情熱ではありましたが、その引き金を引くときの心情はゲームとしての銃撃と割り切っていましたし、ピトフーイに対する憎しみも昇華されていました。
単純なゲームでしたらこのシャーリーの想いはポジティブなものとして描かれるのでしょうが、いかんせんセカンド・スクワッド・ジャムでのピトフーイはゲーム内で死亡したらリアルでも死ぬという決意で戦っています。
いくら殺してもゲームなんだし平気という想いでやっと引き金を引けたシャーリーに対して、これ異常ない皮肉な描写ですよね。
万が一、ピトフーイがあの狙撃で死んでいたらと思うとゾッとしますね。
その真相をシャーリーが知ることは無いとは思いますが、万が一でピトフーイが本当に死んでしまったとしたらポジティブな行動が最悪の結果を招くという恐ろしい皮肉ですよ。
ピトフーイのためだけではなく、シャーリーのためにも本当に死んでいなくて良かった。
もしかして、私がこれまでやっていた対人ネットゲームでも倒した相手の中には、ピトフーイと同じような決意、覚悟をしていた人が居たのかしら?
絶対に居てほしくないなあ(笑)
シリーズ感想
ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 1巻 感想
ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 2巻 感想
ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 3巻 感想
ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 4巻 感想
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ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 7巻 感想
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ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 9巻 感想
ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 10巻 感想
お勧めの作品
タイトルメッチャ長いな(笑)
アニメによりどんどん動き、バンバン火が吹く銃撃戦が楽しめるはず!
小説でも楽しいですがやっぱり銃撃戦やアクションシーンは動いているのを見る方がイメージ沸きやすいし、興奮しますよね。
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