せっかくチートを貰って異世界に転移したんだから、好きなように生きてみたい 3巻 感想 ネタバレ あらすじ

せっかくチートを貰って異世界に転移したんだから、好きなように生きてみたい 3巻』のネタバレありの感想になります。

ネタバレありの感想になりますが、ネタバレありの感想になる前に注意書きをおいてあります。

ですので、未読の方やネタバレを見たくない方でも、そこまでは読んでいただいても大丈夫なはずです。

あらすじ

異世界の大人な社交場で激戦を繰り広げる、紳士淑女専門の異世界ファンタジー

▼あらすじ
商人ギルドの専属操縦士となったタウロは、与えられた騎士〝老嬢《オールドレディ》〟を用いた仕事の日々を送っていた。
そんな折、ジェイアンヌで働くクールさんから娼婦の仕事について相談を受けた彼は、彼女の身体に改造を施す。
それは悪の組織が怪人を生み出すかのようだった……。

ネタバレなしの感想

異世界に転移した主人公 タウロが第二の人生を異世界で満喫するため、自分が好きなことを好きなように行う物語の第3巻です。

今巻では商人ギルドの専任騎士となったタウロが商人ギルド所有の騎士《老嬢》に乗り込み魔獣と戦ったり、己が心にある欲望に忠実に従う者たちの秘密結社《死ね死ね団》を結成したり、聖都に赴き性の祭典を楽しんだり性のトーナメントに参加したり観戦したりするお話です。

自分でどんなお話かを書いていて頭痛くなるような内容ですし、他のファンタジーにはないユニークすぎる内容ですね。

ですが、この『せっかくチートを貰って異世界に転移したんだから、好きなように生きてみたい 3巻』に書かれている内容こそ本作品が描きたいことの集大成ともいえる内容だと思います。

せっかくチートを貰って異世界に転移したんだから、好きなように生きてみたい 1巻』で描かれていた性風俗、『せっかくチートを貰って異世界に転移したんだから、好きなように生きてみたい 2巻』で描かれていた騎士が融合してとてもカオスながらも楽しめる内容になっています。

騎士に乗り込み戦うシーンはコミカルながらも真面目にかつ熱くなるよう描かれていますし、タウロが乗り込んだ騎士《老嬢》には何やら大きな秘密が隠されているようですし、異世界ロボットファンタジーとして真っ当に面白いですし、楽しめますよ。

やはり主人公が乗り込むロボットには一般機や量産機にはない特別な能力や秘密があると、なんというかワクワクする楽しみが増えますね。

騎士のバトルが真っ当なものとすると、この作品の特色である性や風俗の部分の戦いは本当に笑えるように描かれています。

これまでも風俗店で嬢たちとの一戦を一風変わったバトルシーンの様に描いていましたが、性のトーナメントでのバトルシーンはその集大成でした。

衆人環視の前で男女が性の技術の優劣を争い、相手をいかせた方が勝利ってルールは本当に狂気じみたものを感じますわ。

本来ならドン引きしてしまうような内容なんですが、タウロの目を通して描かれることでコミカルメインかつちょっと熱い部分すら感じてしまうんですから、本当にすごい内容です。

色々と細かいところを考えると本当におかしい内容なんですが、面白さと勢いでそういった細かいところを考えさせずに楽しませるところが本作品の魅力なんだろうなあ。

タウロが騎士として真っ当に活躍することで既得権益を得ていた諸勢力、騎士団や冒険者ギルドには不満が生じています。

このまま順風満帆にタウロが好きに生きていくことを妨害してきそうな気配を感じます。

次巻『せっかくチートを貰って異世界に転移したんだから、好きなように生きてみたい 4巻』でタウロを目障りに感じている諸勢力がどの様な暗躍をするのか、またタウロがその暗躍に対してどう反撃をするのかを楽しみに読んでいきたいと思います。

こう書くと真っ当なファンタジー作品みたいに感じますね。

でも、きっとまた性風俗の部分も面白おかしくハチャメチャに書かれているんだろうな。

そっちの内容も期待します。

ネタバレありの感想

ここから下は『せっかくチートを貰って異世界に転移したんだから、好きなように生きてみたい 3巻』のネタバレありの感想になります。

未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。

老嬢

タウロが乗り込むこととなった商人ギルド所有の騎士《老嬢》です。

この《老嬢》は現行で主力の騎士に比べ骨董品といえるくらいの年代物であり、型落ち品であるという認識をされていましたが、実際は特別な機体のようです。

タウロが授かったチート魔力を残さず吸い取ることが出来、しかもタウロがピンチになって大量の魔力を出力するまでは、出力を抑えるリミッターもついていたようです。

魔力吸収率とリミッターの存在を考えると、この機体は元々はエルフ専用機だったんじゃないでしょうかね?

人間が使用するには大量の魔力が必要になるため、効率よく動かす魔法的な補助が結果的にリミッターの役割を果たしていた。

人間に比べて大量に魔力のあるエルフが利用するのならば、魔法的な補助は不要であり、タウロがリミッターを焼切った状態こそが本来の《老嬢》の姿なのかもしれないです。

もしも、私の予想の通り《老嬢》がエルフ専用機だとするのならば、なぜ商人ギルドが所有する形で残っているのか?という点が気になります。

いずれタウロがエルフと戦闘を行う際などに《老嬢》の秘密が明らかにされるのかもしれないです。

タウロとエルフは分かり合えない敵同士ですし、エルフの傲岸不遜さと人間を見下すところが無くならないとゆうこうてきにはなれないでしょうから。

今巻でタウロは多くの皮に包まれたエルフ豆を甘露煮に変え一矢報いたように、今後もエルフたちに対して人間としての尊厳を見せつけていくのでしょうね。

死ぬ死ぬ団

今巻で触れぬわけにはいかない悪の秘密結社《死ぬ死ぬ団》です。

クール系お姉さまのクールさんに、あのポーズとシャウトを取らせるという時点で勝利確定ですね。

そりゃ挿絵にもしますし表紙にも使いますわ(笑)

でも、本編知らない人からすればあの表紙意味わかんないし、購入意欲をそそることはないよな。

ポーズをとる《初物喰い》と《死神》と《ライトニング》が表紙とか本当に読者へのファンサービスですが、初見読者では理解不能ですもの。

性癖として初物(童貞)を食い散らかすことを望むクールさん、その彼女の心の枷を外す時に誕生したのが、このアクの秘密結社《死ぬ死ぬ団》です。

己がもつ欲望に忠実に生きる者のための秘密結社ですから、本作品のテーマ(好きなように生きる)を最も体現している集団といえます。

己が好きなことを好きなようにするためには、他者に迷惑をかけることもあると認識した上で行動をしているわけですから、正に悪の集団です。

ですが、我々の知る常識やモラルから一歩逸脱したこの異世界で正直に生きる為には必要な組織なのかもしれないですな。

好きなように生きるための秘密結社が生れたのですから、その構成員である《ドクタースライム》や《初物喰い(ユニコーン)》には、今まで以上に常軌を逸した行動をしてもらいたいです。

ただ、《初物喰い》が喰った初物は性の知識が本当に歪んでしまうので、他の女性からしたら初物喰い《初物喰い》は恐ろしい怪物ですわ。

いずれは正義の風俗嬢に《初物喰い》が倒されたりするんだろうか?

性の大会

タウロも参加した性のトーナメントです。

タウロがトーナメントを勝ち抜き周囲からより一層の敬意を集めるかと思いましたが、まさかの3回戦負けでしたね。

スポーツ競技的な大会ルールとタウロの信条が合わなかったので、まあ結果は仕方ないのでしょう。

逝ったら負けというルールの中で、高まった性欲を自慰で抑えないタウロの心意気に打たれましたし、好きなように生きるタウロが勝つために信条を破るのは見たくないですからね。

タウロがトーナメントで敗れ出場者ではなく観戦役となったことで、逆にトーナメントで活躍した人たちに注目があつまりました。

特に注目されるのは《死神》と《ライトニング》です。二人とも今巻の表紙に描かれている重要人物ですしね。

両者とも性の大会の世界ランカーであり、独自の必殺技をもつ素晴らしい男たちです。

性の技量が高いものは騎士としての技量も高いという世界観からすると、この二人もタウロと騎士で戦うのかもしれません。

でも、《ライトニング》の方はまだ高速の突きを騎士でも見せると考えると分かるんですが、《死神》の方はアレを騎士に乗った上で同使用するのか分からんなあ(笑)

女性の方は大会優勝者のクールさんが、死ね死ね団の《初物喰い》の面目躍如といったところでしょう。

優勝商品に初物を食べる権利なんてあったら、《初物喰い》が蒔けるわけありませんから。

ただ、《初物喰い》が喰べた初物は本当に性的な歪みが刻み込まれそうで恐ろしいですわ。

正しい性行為を知らず欲望に促されるままに相手を食い散らかす元初物とか、《初物喰い》以外の女性にとって恐怖のモンスターですよ。

神殿側は《初物喰い》の被害にあった初物のフォローをしてあげてほしい(笑)

シリーズ感想の索引

せっかくチートを貰って異世界に転移したんだから、好きなように生きてみたい 1巻 感想
せっかくチートを貰って異世界に転移したんだから、好きなように生きてみたい 2巻 感想
せっかくチートを貰って異世界に転移したんだから、好きなように生きてみたい 3巻 感想

お勧めの作品

今回のお勧めは『ナイツ&マジック 9 (ヒーロー文庫)』です。

異世界ファンタジーでロボット物という繋がりです。

ロボット戦闘メインのナイツ&マジックと、ロボット戦闘要素もある本作では表紙のロボ要素の扱いに差が大きいですね。

ナイツ&マジック 9 (ヒーロー文庫)
主婦の友社 (2018-11-07)
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