『信者ゼロの女神サマと始める異世界攻略 1巻』のネタバレありの感想になります。のネタバレありの感想になります。
公式発売日から3ヶ月以上経過していますのでネタバレを考慮していない感想になっています。。
全編ネタバレの感想ですので未読の方やネタバレを見たくない方はご注意ください。
あらすじ
ゲーム中毒者(ジャンキー)の高校生・高月マコトは、合宿帰りの遭難事故でクラスメイトと共に異世界へ転移してしまう。
異世界の神々から転移した全員にチート能力が付与された――はずが、なぜかマコトだけ平凡以下の“魔法使い見習い”で!?
そんな最弱のマコトの夢に信者ゼロのマイナー女神ノアが現れる。
必死の勧誘を受けて、一人目の信者になると決めたマコト。
早速下された神託は――人類未到達ダンジョンに囚われたノアの救出!?
超高難度の神命にゲーマーの血が騒ぐマコトは、ノアの加護と神器を手に常識破りの方法で最強への道を歩み出す――。
クラスメイト最弱がマイナー女神と最強へ至る異世界攻略ファンタジー、開幕!
ネタバレありの感想
ここから下は『信者ゼロの女神サマと始める異世界攻略 1巻』のネタバレありの感想になります。
未読の方やネタバレを見たくない方は、ここで引き返すことを推奨いたします。
クラスごと異世界転移モノのファンタジー作品です。
他のクラスメイト達が異世界転移特典として優秀なスキル、ステータスを授かるなか、
主人公のマコトは異世界側でも落ちこぼれ扱いされるスキルとステータスを授けられクラス最弱の扱いを受けます。
そんな落ちこぼれのマコトが持ち前の弱いスキルをうまく活用して、スキルやステータスに似合わぬ活躍をしていくというお話ですね。
クラスごと転移作品ですと、だいたい優秀なスキルを持ったいじめっ子に虐げられたり裏切られたりしたことの復讐が主人公のモチベーションになるのですが、本作はクラスメイトとぎすぎすした関係ではありません。
クラスメイトに利用されたり裏切られたりして復讐を誓うといったよく言えば王道であり、悪く言えばありきたりの作品になってなかったのが良かったです。
スキルやステータスに恵まれていないという不遇にありながらも、その境遇を嘆くだけではなく何とかしようと前向きに頑張るマコトの姿勢が好きですね。
クラスメイトの関係やマコトの性格、登場人物たちがだいたい善良なこともあってコミカルかつ温かい雰囲気の作品であるように感じました。
物語の開始当初こそ最弱のスキルとステータスを授けられ不遇をかこっていますが、実際に独立して冒険者となってからのマコトが活躍する様は楽しかったです。
マコト自身、自分が弱いという認識を持っていますのでその弱い能力をどう活用して敵を倒すのかという点で工夫していく様が作品の面白ポイントかなって思いました。
また、パッと見よわそう見えたり使い道が分からないスキルが実際には実に有効だったという展開も良かったです。
今巻でいえばユニークスキルである「RPGプレイヤー」よりも「明鏡止水」が活躍していたように思えますね。
「明鏡止水」によってどんな時も冷静に物事を判断できるというのは、危機に遭遇する確率が高い冒険者にとって大きなプラスですよ。
それに学生がいきなり命がけの戦闘をするなんて無茶を考えたら、常に冷静でいられる「明鏡止水」は本当に優秀です。
まあ、マコトは「明鏡止水」は戦闘シーンで活用するより、女の子たちのボディタッチに動揺しないように使っているイメージが高いですがね(笑)
「RPGプレイヤー」というスキルもRPGプレイヤー視点で自らを俯瞰することが出来るというスキルですが、こちらのスキルの真価は今後発揮されるのかしら?
現状ではコメディチックな感じでマコトの行動時に「はい/いいえ」で選択肢がでるだけというお笑いスキルにしか見えないんですよね。
でも、邪神ノアさまがマコトのことを使徒として認めた理由の一端にはきっとこの「RPGプレイヤー」というスキルにあると思えるんですよ。
マコトにとって重要であったり、世界にとって重要な選択の場面を見逃さずに済むように「はい/いいえ」の選択肢をだしているという能力なんですかね。
邪神ノアさまの真意であったり「RPGスキル」の真価であったり先の展開が気になる要素が多いですね。
そのスキルとステータスの低さから認められていなかったマコトのことを誰よりも最初に認めて使徒に勧誘した邪神ノアさまです。
序盤中盤でのノアさまの描写を見ていると善良だけどちょっと抜けた女神さまだなと感じていましたが、エピローグでのノアさまをみるとその認識が誤りであったことが分かります。
伊達にいまの主神たちに封印されている訳じゃなかったんですね。
なにやらマコトという貴重な存在を用いて暗躍しようとしていることが明らかになります。
この姿をみると今までのノアさまの行動にも深い意味があるように思えますね。
マコト以外の信者を得ようとしなかったことや、マコトに神器を授けたことも軽い思い付きやコメディではなかったんだろうな。
ノアさまの真意が分かった時、マコトはノアさま側に協力するのか、それとも対立するのかとても気になります。
まずはノアさまを封印から助けるためにラストダンジョンに挑むのが目標になるのでしょうが、異世界にとってもエンドコンテンツ扱いのダンジョンだし、まだまだ先になりそうです。
果たして最弱といわれるスキルとステータスをもつマコトは、そんなエンドコンテンツを攻略して邪神であり女神であるノアさまに拝謁できるのかとても楽しみです。
それにしても、邪神ノアさまにスカートめくってパンツみせるように言えるマコトは大物ですな(笑)